バイクチェーンの正しい清掃方法や頻度とは?業者に依頼したときの費用相場も解説

バイクの洗車を定期的に行う方であっても、チェーンの清掃まで行っている方は意外と少ないものです。バイクのチェーンは金属同士が摩擦しながら駆動を伝達しているので、定期的なメンテナンスを行わないと摩耗が進んでいってしまいます。

このページでは、「バイクチェーンの正しい清掃方法や頻度」「業者に依頼したときの費用相場」について解説します。

バイクチェーンを清掃する必要性

バイクチェーンの清掃をせず、そのまま長い期間バイクに乗り続けていると、チェーンの寿命が縮まり故障やトラブルを起こす可能性が高くなります。
一般的なバイクチェーンの寿命は3年だといわれていますが、清掃を怠った場合、チェーンの寿命は1年ほどとなってしまいます。

また、バイクチェーンは濡れる機会も多いため、定期的に清掃をしないと早い段階で錆びてしまうというリスクもあります。チェーンが錆びてしまうと見た目が悪くなるのはもちろん、チェーンの潤滑性がなくなり、エンジンパワーのロスに繋がります。
そして最悪の場合、錆びて脆くなったことで破断することもあります。破断すると大きな事故に繋がる恐れがあり、非常に危険です。
こうした理由から、定期的な清掃はとても大切なのです。

バイクチェーンの正しい清掃方法

バイクチェーンの清掃は、チェーンクリーナーやチェーンルブ、チェーンブラシを使用するのが一般的です。その際、一走りしてから清掃を行うと、バイクチェーンが温まった状態になるため汚れが落ちやすくなります。

【用意するもの】

  • チェーンクリーナー
  • チェーンルブ
  • チェーンブラシ(新聞紙やウエスでも可)
  • メンテナンススタンド(必要な場合)

【清掃手順】

  1. バイクのセンタースタンド(メンテナンススタンド)を立てて後輪を浮かせる
  2. 水でチェーン全体の汚れをおおまかに落とす
  3. さらに、チェーンを回しながら強い水流でしっかりと汚れを落としていく
  4. チェーンクリーナーを吹きかけ、チェーンブラシなどで優しく磨く
  5. チェーンクリーナーの成分が残らないよう水ですすぐ
  6. 水気をウエスなどで拭き取ってチェーンルブを注油する
  7. 余分なチェーンルブをウエスで優しく拭き取る

まず、すり減った金属片や砂といったチェーンに溜まっている汚れを水で落としていきます。チェーンを回しながら作業した方がより汚れが落ちるので、センタースタンドやメンテナンススタンドで後輪を浮かせながら作業するとよいでしょう。
その後、チェーンクリーナーを吹きかけてオイル汚れを落としていきますが、汚れがひどい場合はクリーナーを吹きかけてから少し放置してみてください。

また、バイクチェーンを長く安全に使うには、清掃だけでなく「グリスアップ」も重要になります。清掃が終わったら水気を拭き取ってチェーンルブを注油しておきましょう。はみ出したチェーンルブはホコリや砂を呼び寄せるもとになるので、ウエスで拭き取ってください。

バイクチェーンを清掃する頻度とは?

バイクチェーンの清掃は、できればバイクに乗った後、毎回行うのが理想的です。頻度が多ければチェーンを良いコンディションに保つことができますし、汚れも少なく手早く清掃を済ませることができます。

とはいえ、毎回清掃する時間があるとは限らないので、「1週間に1回」「ロングツーリングをした後」「雨の日に走った後」など、自分で頻度を決めて清掃するのがおすすめです。
ただし、あまり期間が空いてしまっては意味がありませんので、できるだけ短い期間で設定するようにしてください。

また、チェーンを清掃してから緩みが気になる……という方は、ぜひこちらの記事も参考にしてみてください。

バイクのチェーンが緩む原因は?コマ詰めのやり方をご紹介

メンテナンススタンドがない場合の清掃・洗浄方法

メンテナンススタンドがない場合の清掃・洗浄方法

センタースタンドが装備されていないバイクは、メンテナンススタンドがないと後輪を浮かせることができません。
しかし、メンテナンススタンドがないと清掃ができないかといえば、そうではありません。以下のような工夫をすることで、メンテナンススタンドを使わずともチェーンの清掃が可能です。

車体を動かして少しずつチェーンを回す

少し手間のかかる方法ではありますが、バイクをゆっくりと動かして少しずつチェーンを回しながらメンテナンスする方法があります。
時間はかかりますがこの方法でも問題なくチェーンメンテナンスができるので、メンテナンススタンドがない場合は試してみてはいかがでしょうか。

注意点として、片手でバイクを押しながらの作業になるので、バイクを倒さないよう気をつけましょう。また、チェーンをメンテナンスする際に指を挟む恐れがあるので、チェーンやスプロケットに手を近づけすぎないようにしてください。

サイドスタンドでタイヤを浮かせてチェーンを回す

もう1つの方法が、サイドスタンドを使ってタイヤを浮かせる方法です。まずはバイクの左側に立ち、サイドスタンドを立てます。次にハンドルの左側を左手で握り、グラブバー(持ち手)を右手でつかんで引き寄せれば後輪を浮かすことができます。

停車したまま後輪を浮かせることができるので、車体を動かす方法よりは作業しやすいかと思います。ただ、グラブバーなどの持ち手があるバイクでないとこの方法は使えません。
注意点として、この方法でメンテナンスをするとサイドスタンドに負荷がかかって曲がってしまう可能性があります。そのため、重量のある車種などはメンテナンススタンドの使用を推奨します。

業者に依頼した場合の費用の相場

ここまで自分でチェーンを清掃・注油する方法について解説してきましたが、業者に依頼した場合はどのくらいの費用がかかるのでしょうか?
業者に作業を依頼した場合の目安は以下の通りです。

  • チェーン清掃・注油=2,300~2,500円ほど
  • 注油のみ=1,000円ほど
  • 清掃・注油+張り調整=3,000~3,200円ほど

清掃ついでにチェーンの張りもセットで調整してくれるメニューもあるので、チェーンのたるみが気になる方は利用してみてはいかがでしょうか。

チェーンの清掃中に異変を発見!こんなときはどうすればいい?

チェーンによくある異変としては、たるみや摩耗、伸びムラなどがあります。こうした症状があった場合どうしたらいいのか、それぞれケースごとに対処法を解説します。

チェーンがたるんでいるケース

バイクのチェーンには適度なたるみが必要ですが、たるみが大きすぎる場合は調整が必要です。チェーンのたるみを調整する作業は「チェーンの張り調整」と呼ばれ、走行距離1,000kmごとの調整が推奨されています。

なぜチェーンがたるんでしまうかというと、チェーンが摩耗することによってリンク部分のガタが大きくなりチェーンが伸びてしまうからです。そのため、定期的な張り調整が欠かせません。

チェーンの張りはアクスルシャフト(ホイールの中心にあるシャフト)を緩め、スイングアーム両端にあるチェーンアジャスターを動かすことで調整できます。チェーンの適切な遊びは車種にもよりますが、一般的には15~20mmくらいの範囲になるよう調整します。
なお、遊びの測定はフロントとリアのスプロケットの中間地点で計測してください。

チェーンの摩耗が激しいケース

上でも触れていますが、チェーンは摩耗によってリンク部のガタが大きくなり少しずつ伸びていきます。これを「摩耗伸び」といい、進行するとスプロケットの歯に噛み合わず、歯飛びを起こす原因になります。こうなってしまう前にチェーンの交換が必要です。

しかし実際のところ、よほど長い間チェーンを使い続けない限り、歯飛びを起こすほど伸びることは滅多にありません。そのためチェーン交換の判断基準としては、「チェーンアジャスターが調整代の限界に達したとき」を1つの目安にするといいでしょう。

チェーンに伸びムラがあるケース

チェーンの張りを調整しても、場所によって張ったりたるんだりと張りが均一にならない場合があります。これはチェーンの伸びにムラがあることが原因です。

なぜチェーンの伸びにムラができるのかというと、製造公差によって強い部分と弱い部分ができてしまうからです。弱いところから伸びていくため、チェーン全体の伸びにムラができてしまいます。
残念ながらチェーンに伸びムラができてしまった場合、交換する以外に解決策がありません。チェーンの寿命ともいえるので、早めに交換しましょう。

まとめ

いかがでしたか?バイクのチェーンは金属同士が高速で摩擦する過酷な環境で使われているパーツです。定期的にメンテナンスすることで、寿命を延ばしスムーズな走りに繋がります。また、トラブルの防止にも繋がります。

チェーンを清掃する際、できればメンテナンススタンドを使用した方がいいですが、持っていない場合は今回ご紹介したような方法を用いてメンテナンスしてください。
チェーンをピカピカに清掃し、気持ちよくライディングしましょう!

本記事は、2020年2月6日の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。