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【バイクのハンドルの種類と選び方】交換するメリット・デメリットも解説

日頃バイクに乗っていて、「なんとなくハンドルが遠いな……」「もう少し前傾して乗りたいな」などと思ったことはありませんか?

バイクのハンドルはライディングポジションを決める重要なパーツです。ハンドルを変えて好みのライディングポジションに合わせれば、愛車はさらに乗りやすくなります。
また、ピカピカのメッキ仕上げのハンドルや特徴的なハンドルなどを到着すれば、ドレスアップ効果も期待できるでしょう。

しかし、ハンドル選びを間違えると車検に通らなかったり操作がしづらくなったりします。ハンドルは重要保安部品に指定されているパーツなので、交換は慎重に行わなければなりません。

そこでこのページでは、「バイクのハンドルの種類と選び方」と「交換するメリット・デメリット」を解説します。ハンドル選びの参考にしてください。

バイクのハンドルの種類と特徴

まずはバイクのハンドルの種類と特徴についてご紹介します。バイクのハンドルは大きく分けて、バーハンドルとセパレートハンドルの2つです。それぞれ以下のような特徴があります。

バーハンドル

バーハンドルは、一本のパイプを曲げて作られるハンドルです。ネイキッドバイクからアメリカンバイクまで幅広い車種で採用されており、最もスタンダードなハンドルといえるでしょう。

形状やサイズは様々で、スポーツ走行向けのフラットな形状のモデルから、アメリカン向けの持ち手の位置が高いモデルまで存在します。フラットな形状のハンドルは「コンチネンタルハンドル」、アメリカンなどに使われる持ち手が高いハンドルは「アップハンドル」と呼ばれます。

シンプルなハンドルなので交換は簡単ですが、スロットルなどのワイヤー類やブレーキホースが届かない場合、純正より長いものに交換する必要があります。
また、純正と大きく違う形状のハンドルを選ぶ場合は、そのままでは車検に通らず、改造申請が必要になるので注意が必要です。

セパレートハンドル

その名の通り、左右で独立(セパレート)しているタイプのハンドルです。スーパースポーツやレーサーレプリカのバイクによく採用されます。

バーハンドルがトップブリッジにハンドルを取り付けるのに対し、セパレートハンドルはフロントフォークの上部に取り付けるためハンドルの位置が低くなることが特徴です。

装着するとライディングポジションは前傾姿勢になり、空気抵抗の軽減や重心位置の低下、重心が前に移動するなどの効果があります。そのため、ワインディングなどでよりスポーティーな走りが可能になります。

セパレートハンドルの注意点として、ハンドルを切ったときの車体とのクリアランスがあります。ハンドルが低い位置に移動するので、場合によってはガソリンタンクなどに干渉する可能性があるからです。
手を挟んでしまうと大変危険なだけでなく、車検にも通らなくなってしまうため注意が必要でしょう。

バーハンドルに交換するメリット・デメリット

純正で多く採用されるバーハンドルですが、交換するメリット・デメリットは何でしょうか?以下で見ていきましょう。

メリット1.ライディングポジションが取りやすい(疲れにくい)

バーハンドルはハンドルの位置が比較的高いため、ゆったりとしたライディングポジションを取りやすく疲れにくいメリットがあります。
長時間運転しても疲れにくいので、長距離ツーリングなどに向いています。

また、ハンドルを切りやすいので低速時の旋回や降車時の取り回しが楽です。駐車場を出るときなど、Uターンを迫られる場面でもハンドルを楽に切り返すことができます。

メリット2.取り付けが容易

取り付けが比較的容易な点もバーハンドルのメリットです。
スイッチボックスやブレーキ・クラッチレバーを取り外せば、後はトップブリッジのボルトを緩めるだけでハンドルを取り外せます。

ただし、純正より高いハンドルを選ぶと、アクセルなどのワイヤー類やブレーキホースが届かなくなる場合があります。その場合は純正より長いものへの交換が必要となります。

デメリット1.カーブが曲がりづらい

バーハンドルは取り回しがしやすい代わりに、前傾姿勢を取らないのでカーブを攻めるような走りには向いていません。レーシングマシンでバーハンドルが採用されないのもこのためです。

とはいえ、普通に走っている分には全く問題ありません。スポーティーなライディングを求める人以外であれば、それほど大きなデメリットにはならないでしょう。

セパレートハンドルに交換するメリット・デメリット

スーパースポーツやレーサーレプリカなど、スポーティーな車両に採用されることの多いセパレートハンドル。そのメリット・デメリットは以下の通りです。

メリット1.ハンドルの開き角・高さを好みに調整できる

バーハンドルとは異なりハンドルが左右で独立しているため、角度や高さを自由に調整できるメリットがあります。

バーハンドルでも傾けることである程度は高さを調節できますが、同時に角度も変わってしまいます。角度・高さを独立して調整できるのはセパレートハンドルの強みといえるでしょう。

メリット2.カーブが曲がりやすい

レーサーレプリカなどに採用されていることからも分かるように、セパレートハンドルはカーブを攻めやすいです。スポーティーな走りを求めるライダーにとっては、うってつけのハンドルといえるでしょう。

強い前傾姿勢になるのでバーハンドルに比べると重心移動が行いやすく、フロントタイヤに荷重をかけやすくなります。また、ライディングポジションが低いので、サーキットに行けば膝を擦りながら曲がることも可能です。

デメリット1.転倒時の車体へのダメージが大きい

先ほどもご紹介したように、セパレートハンドルはハンドルを全開に切るとタンクなどに干渉することがあります。干渉しないにしても、タンクに近い取り付け位置になるのは確かです。

車体とハンドルが近いことによって、転倒時にハンドルが曲がってしまうと車体に接触してダメージを与える恐れがあります。

デメリット2.取り回しが悪くなる

セパレートハンドルはタンクとの干渉を避けるために、ハンドルの切れ角を制限するストッパーを取り付けます。そのためハンドルの切れ角が狭まってしまい、低速時や降車時の取り回しが悪くなります。

バーハンドルだと2回の切り返しで済む場面でも、セパレートハンドルだと3回以上切り返さないといけない場合があります。特にUターンを強いられるような場面では、少し苦労することは覚悟しなければなりません。

また、強い前傾姿勢で運転することになるので、バーハンドルに比べると疲れやすいです。長距離ツーリングなどには向かないといえるでしょう。

バイクにあったハンドルの選び方

バイクにあったハンドルの選び方

ここまでバーハンドルとセパレートハンドルの特徴やメリットについて述べてきましたが、ここからはバイクにあったハンドルの選び方をご紹介していきます。
どちらのハンドルを選ぶにしても、車体に適合しなければ装着はできません。以下を参考に、愛車に合ったハンドルを選びましょう。

バイクとハンドルの適合をチェック

ほしいハンドルが見つかったとしても、購入する前にまずは愛車とそのハンドルが適合するのかをチェックしましょう。
もし適合しないハンドルを選んでしまうと、タンクに干渉するなどの不都合が生じる可能性があります。

適合するハンドルの見分け方ですが、基本的にはハンドルメーカーが出している「適合車種表」を見ればOKです。ほしいハンドルの適合表に、自分のバイクと同じ車種・同じ年式の記載があるか確認してください。
適合の記載があれば、そのハンドルを装着することができます。不適合のときは、「タンクと干渉する可能性があるので適合しない」などの記載があります。

ハンドルを売っている店頭に適合車種表がなかった場合は、ハンドルの情報(メーカーやモデル名、型番など)を検索し、メーカーの公式サイトなどで適合表を探しましょう。

交換後の車体のバランスに注意

ハンドルはバイクの中で最も高い位置にあるパーツです。高い位置にあるパーツほど目につきやすく、ハンドルによってバイク全体のシルエットがガラッと変わってしまうといっても過言ではありません。

例えば、全体的に低い車体に対してハンドルだけが高すぎるとアンバランスになってしまいます。車種によってマッチするハンドルは様々ですが、全体のバランスが合っているかを基準に選ぶといいでしょう。

車体とバランスの合ったハンドルを選ぶためには、ハンドルだけを見て選ぶのではなく、交換後の車体とのバランスもイメージして選ぶようにすることが大切です。

不安なときはバイクショップに相談

上記の通り、バイクのハンドル選びには「適合しているか」「バランスは合っているか」の2つがポイントとなります。

もし「本当に適合しているのか?」「実際に取り付けてアンバランスだったらどうしよう……」と不安になったら、バイクショップに相談することをおすすめします。

バイクのハンドルの注意点!車検に通らないことも

バーハンドルの紹介でも触れましたが、ハンドルは形状によっては車検に通らない場合があります。
「マフラーなどは分かるけど、ハンドルが車検に関係あるの?」と思うかもしれませんが、保安基準ではバイクの寸法(長さ・高さ・幅)が定められています。そのため、規定の寸法を飛び出すサイズのハンドルでは車検に通らないのです。

ではどのくらいのサイズまでのハンドルなら車検に通るのか、車検におけるハンドルの基準について、以下でご紹介していきます。

ハンドルは幅2cm・高さ4cmまで

保安基準で認められるバイクのハンドル寸法は、

  • 幅は標準から±2cmまで
  • 高さは標準から±4cmまで

と定められています。寸法がこれ以上変わってしまうハンドルは、車検で認められません。
バイクの標準寸法は車検証に記載されているので、それを基準にハンドルのサイズを測るといいでしょう。

ちなみに保安基準における寸法の測り方は、すべて端から端までの数値です。高さでいえば地面からバイクの最も高い位置まで、幅でいえばハンドルの端から端までです。寸法を測る際の参考にしてください。

なお、高さを測る際にハンドルよりもミラーやシールドの方が高い位置にあったとしても、それらは「指定部品」と呼ばれるパーツなので寸法に含まれません。
心配な方は、車検証に記載されている寸法を確認しておきましょう。メジャーなどをあて、記載された数値がハンドルの寸法と一致するか確認すればいいのです。

寸法の範囲を超える場合は構造変更申請が必要

通常、保安基準で認められる寸法の範囲を超えるハンドルへの変更は認められませんが、構造変更申請をした場合はその限りではありません。

構造変更とは、「登録された書類の内容に変更があった」ことを知らせるための申請を言います。申請は陸運支局や自動車検査登録事務所で行うことが可能です。
構造変更申請をすると車検証の記載寸法を変更できるので、規定の範囲を超えた寸法のハンドルへの変更も可能になります。

なお、構造変更申請をすると自動的に申請日から2年後が車検満了日となります。次の車検までの期間が残っていた場合でも、残りの期間は抹消となるので注意が必要です。

一般的には車検とタイミングを合わせて構造変更申請を行いますが、「構造に変更があった日から15日以内に申請をしないといけない」という決まりがあります。
そのため、ハンドルの交換は車検満了日の15日前を狙って行うと、残りの車検期間を無駄にせずに済みます。

まとめ

いかがでしたか?バイクのハンドルを交換することによって、ライディングポジションを好みに合わせて調整できるということでした。
バーハンドルもセパレートハンドルも、それぞれメリット・デメリットがあるので、自分が重視するポイントや目的に合わせて選択するとよいでしょう。
また、バイクとのバランスも重要なポイントです。交換後のシルエットをイメージして、バランスの良いハンドルを選びましょう。

その他、車検に適合しているか、タンクにぶつからないかなどもチェックすることを忘れないでください。
お気に入りのハンドルに交換して、さらに乗りやすく、乗っていて楽しい愛車に仕上げていきましょう!

本記事は、2020年2月6日の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。

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