使用済みのバイク用エンジンオイルは再利用できるのか?
「使用済みのエンジンオイルを、コーヒーフィルターのようなもので濾せば再利用できるのではないか?」と考えたことはあるでしょうか?このページでは、使用済みのエンジンオイルの再利用について徹底解説します。
ほとんど新品なら再利用可能
エンジンオイルを注入する際にゴミが入ったり、オイル漏れなどで一度ドレンボルトを外す必要があったりと、ほとんど新品のオイルを抜かなければならないケースがあります。一度抜いたオイルを再利用するのは気が引けるかもしれませんが、ほとんど新品なのに捨てるのももったいと思うでしょう。
このような場合、コーヒーフィルターのようなもので濾してゴミを取り除けば再利用が可能です。キッチン用品などにある漏斗にキッチンペーパーのような紙を設置し、そこからオイルを入れるようにするといいでしょう。
ある程度使ったオイルの再利用はおすすめしない

ある程度走行した後の汚れたエンジンオイルの再利用はおすすめできません。いくら綺麗にゴミを取り除けたとしても、分子レベルで変質したオイルを元に戻すことは不可能だからです。そもそも、エンジンオイルの汚れを濾すオイルフィルターがエンジン内部に取り付けられています。それでも汚れて劣化してくるため、メーカー推奨のエンジンオイル交換時期が指定されているのです。
変質したオイルをエンジンに入れると、潤滑不足によりピストンやカムシャフトなどの摩耗や焼き付きを引き起こします。また、スラッジやカーボンなどの不純物の吸着力も弱まっているため、汚れがエンジン内部を循環してしまいます。エンジンオイル代を惜しんでエンジンを痛めては本末転倒なので、使用済みのオイルは新品に交換しましょう。
オイル以外に再利用できるものはあるの?
エンジンオイル交換時に一緒に交換するものとして、オイルフィルターやドレンワッシャなどがあります。これらも通常は新品に交換することが原則とされていますが、再利用することは可能なのでしょうか?
まずドレンワッシャですが、これは銅製のものとアルミ製のものがあります。銅製はアルミに比べ強度が高いことが特徴で、再利用しているユーザーも存在します。ただし、座面の接触部をヤスリがけして平面を出さないとオイル漏れを引き起こします。アルミ製のものは潰れることで密閉性を保つように設計されているので、座面をヤスリがけしても再利用はできません。
次にオイルフィルターですが、これは石油系の溶剤で洗浄することで1度くらいであれば再利用ができます。ただ、基本的には洗浄して再利用することを想定して作られていませんし、洗浄しても新品同様100%の性能には戻りません。
まとめ
本記事は、2019年8月30日の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。