バイクのエンジンオイルはどのくらいで酸化する?保存できる期間や保存法をご紹介
「余ってしまったエンジンオイルをとっておく場合、いつまで使えるのだろう?」と疑問に思うことがあると思います。エンジンオイルが空気に触れると酸化することは知られていますが、実際はどのくらいまでもつのでしょうか?このページでは、エンジンオイルの消費期限やなるべく品質を保つための保存方法についてご紹介します。
未開封なら5~10年は大丈夫
オイル缶の封を開けておらず密閉が保たれている状態であれば、オイルは5~10年はもつと言われています。その証拠に、ほとんどのオイル缶には製造年月日や使用期限の記載はありません。そのため、買ってからずっと未開封だったオイルや、バイク用品店の在庫処分セールのオイルなどは多少古くても問題がないと言えます。
もちろん保存状態の良し悪しはありますが、よほど高温多湿な環境でなければまず問題はないでしょう。
開封済みでも保存法に気を付ければ2年くらいもつ

一度開封したオイルであっても、しっかりと封をして冷暗所に保管しておけば2年くらいは品質に問題ありません。エンジンオイルはそもそもエンジン内部の過酷な環境にさらされても耐えられるように設計されているので、思っているより酸化に対して耐性があります。たまに食用油のごとく鮮度を気にするユーザーがいますが、冷暗所に保管していればそこまでシビアに考えなくても大丈夫です。
2年で使いきれそうなのであれば、できるだけ大容量のオイルを買ったほうがお得です。例えば、1L缶を何本か買うよりは4L缶を買ったほうがお得です。また、セール品などがあればある程度まとめて購入するのもありでしょう。
酸化して劣化したオイルを使うとどうなるのか?
酸化したエンジンオイルが引き起こす問題としてまず考えられるのが、潤滑性能の低下です。劣化したオイルは本来持つ性能を発揮できないため、潤滑不足や高温化での油膜切れからエンジン内部にダメージを与える危険があります。
また、エンジンオイルはエンジン内部のスラッジや金属粉などを取り込む洗浄作用を持っています。劣化したオイルはこの洗浄作用が弱くなっているため、スラッジや金属粉がエンジン内部で循環してしまう恐れがあります。それによってカムシャフトやピストンなどが摩耗することが考えられます。
このように、酸化して劣化したオイルは「エンジンオイル本来の性能を発揮できない」という問題と「吸収できない汚れがエンジン内部を循環する」という2つの問題を引き起こします。封を開けてから2年以上経ったエンジンオイルは使用しないでおきましょう。
まとめ
本記事は、2019年8月30日の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。