【タイヤ】バイクに窒素ガス充填は有益？｜グーバイクマガジン -公式サイト-

バイクタイヤの空気圧が適正か、定期的にチェックできていますか？走行前の点検が必須だと知っていても、つい忘れてしまうのがタイヤの空気圧チェックです。空気が抜けてきたらガソリンスタンドで空気を入れている方も多いかもしれませんが、今回は空気入れのサイクルを長引かせられる窒素ガス充填について解説します。バイクにとってメリットが多い窒素ガス充填について知り、バイクの走行性能を高めていきましょう。

タイヤに窒素を入れるメリットとは

タイヤに空気を入れる際、単なる空気よりも「窒素ガス」を充填するほうがおすすめです。タイヤに窒素を入れると、空気を入れた場合と比べて以下のようなメリットがあるためです。

メリット1：ゴムの透過率が低いため、もちが良い（抜けにくい）

天然ゴムのガス透過率は、水素（H₂）を1とした場合、

• 酸素･･･0.47
• 窒素･･･0.17
• 二酸化炭素･･･2.62

と言われています。空気は約78％を窒素が占め、20％を酸素、残りの数％を二酸化炭素などの成分が占めることから、タイヤ内の空気を窒素ガスで満たすと、空気が抜けにくくなると言えます。

メリット2：酸化しにくいため、タイヤ内部の保護につながる

窒素ガスは酸化しにくい性質を持つため、タイヤ内部のゴムやライナー、バルブの劣化を防ぎ、タイヤ寿命をわずかに延ばせます。

メリット3：温度変化しにくいため、熱による空気圧の変化を防げる

窒素ガスは温度変化を受けにくい性質を持つため、単なる空気を入れるよりも窒素ガスを充填するほうが、タイヤの膨張や温度差による結露が発生しにくくなります。これらはタイヤの空気圧変化の原因となるため、その原因を発生しにくい窒素ガスが充填されたタイヤは、空気圧を一定に保ちやすくなります。

バイクに窒素、燃費が良くなるって本当？

上記のように、空気よりも窒素ガスを充填しているタイヤのほうが、適正な空気圧を保ちやすいため、結果的に燃費性能の向上につながります。とくに、1シーズン以上空気圧チェックをしていないバイクは、燃費性能や走行性能の向上を実感できるでしょう。タイヤの空気圧は低圧になるほど摩擦による負担がかかり、燃費性能が低下するため注意してください。

窒素ガス充填はこんなライダーにおすすめ！

窒素ガス充填は必ずしも全てのメリットを体感できるわけではありません。例えば、こまめな点検でタイヤのコンディションを適切に保っている方の場合、窒素ガスによる燃費性能の向上はあまり感じられないでしょう。また、空気圧を下げてスポーツ走行や適度なグリップ性を得ているという方も、窒素ガス充填が裏目に出てしまうことがあります。

また、タイヤそのものが劣化していたり、著しく保管状態が悪かったりする場合は、窒素ガスの恩恵を受けられないこともあるため注意してください。

では、窒素ガス充填に向いているのはどのようなライダーなのでしょうか？以下に、窒素ガス充填のメリットを得やすい方の特徴をまとめました。

• 空気圧チェックや空気入れを億劫に感じている
• バイクに乗る頻度が少ない（週に1度程度）
• こまめなメンテナンスができていない
• わずかでも、手軽な方法で走行性能や燃費性能を向上させたい
• 長距離ツーリング時に1回以上空気を入れている
• 通勤や通学など決まった行動範囲で安定した走行がしたい

当てはまる項目が多い方は、ぜひこの機会に愛車へ窒素ガスの充填を検討してみてはいかがでしょうか？

まとめ

• バイクタイヤに窒素を入れるメリットは「空気が抜けにくくなる」「燃費向上」「空気圧の安定」の3つ
• こまめな空気圧チェックができていないバイクほど、窒素ガス充填により燃費性能が向上しやすい
• 窒素ガス充填でメリットを得られるのは、長距離ツーリングを好む一部のライダーや、通勤・通学で安定した走りをしたい方

本記事は、2019年4月26日の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。