バイクのキャブレター同調(キャブ同調)のやり方
2気筒以上のバイクに乗っていると、キャブレターに不調が見られないのにエンジン音がおかしくなることがあります。その場合、もしかすると、気筒ごとの空燃比率が異なり、不具合を発生しているのかもしれません。ここでは、そういったエンジンの不調を改善するために行うキャブレター同調についてご紹介しましょう。
キャブ同調とは?
スロットルバルブの開度を、全て調整する作業を「キャブレター同調(キャブ同調)」といいます。キャブレターには気筒の数だけ、スロットルバルブがあります。スロットルバルブによって調整されているのは以下のものです。
開度を一定に調整しなければ、燃料の量が気筒ごとに変化するため、アイドリングなどが狂い、エンジンの不調につながります。そのため、不調を改善するには、キャブ同調を行う必要があります。
キャブ同調の効果
キャブレターに異常が見られないのに、以下の症状が出た場合は、同調を行ってみましょう。
バルブ開度の異常は、低回転時に多く見られます。似たような症状があれば、開度の確認が必要です。キャブ同調をすることにより、以下の効果が期待できます。
全ての気筒で、同じ空燃比率で燃焼が起こるため、安定したアイドリングができるようになります。
キャブ同調の方法
キャブ同調には以下の方法があります。
バキュームゲージ(負圧計)を使う
4気筒分の負圧計が付いたキットがあります。キャブホルダーから出ている負圧ホースをつなげ、気筒ごとの負圧を測定し調整していきます。調整時は騒音のリスクがあるので、場所を選んで作業しましょう。
目視で調整
キャブレターを外し、バルブを閉じた状態で隙間がないように調整する方法です。ズレがあると、バルブを閉じた状態でも隙間ができてしまいます。隙間の有無は、ライトをキャブの後方から照らし、光の漏れ具合で確認できます。
細い金属棒を使って調整
目視では不安だという場合は、同じ金属棒を気筒数だけ用意しましょう。バルブに金属棒を挟み、少しずつ開閉して、全て同時に落ちれば調整が完了です。金属棒はアルミのように柔らかいものではなく、硬い金属を選びましょう。
バキュームゲージを使う方法は、負圧を目視できるため安心ですが、機材が高価といったデメリットもあります。キャブレターの分解に自信がない場合や、調整に不安が残る場合はバイクショップで点検・調整してもらいましょう。
まとめ
本記事は、2018年7月30日の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。