栃木県にある「ツインリンクもてぎ」が仕掛けたエンジョイ耐久というコンセプトは、2輪、4輪のモータースポーツファンの心をわしづかみにした。JOY耐(プロダクションカー)、K耐(レーシングカート)、もて耐(市販バイク)と、ネーミングの妙もさることながら、加熱しがちな「レース=競争」という図式に、独自のルールを盛り込むことで、参加型耐久レースというスタンスを作り上げている。03年に始まり、今年で4年目を迎えた「DE耐!」もまさにそのひとつである。
参加できる車両は市販状態で100cc以下の4サイクルエンジンを搭載したスポーツバイク型のモデル、つまり、スクーターやスーパーカブに代表されるスタイルのバイクではなく、ニーグリップできるタンクなどがエンジンの上にあるかたちのバイクであれば年式などは問わない、という広い間口が特徴だ。
レース参加へのコストやパワーアップ競争などを制限する目的で、排気量の拡大は125ccまで、7時間のレース中に使用できる燃料は21Lと、燃費制限付き耐久レースというスタンスになる。
また、給油時はパドックに設けられた給油エリアに10分間のストップが義務づけられ、その間はピット作業も行えないから、給油回数と走行ペースをチームごとに考える、という戦略的オトナの頭脳戦、という様相もDE耐に夢中にさせる様相のひとつだ。また、1チーム10名まで登録できるライダーなど、多くのメンバーで参加できることもDE耐のユニークさのひとつといえるだろう。 |
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毎年9月にはMOTO GPも開催されるツインリンクもてぎ。今年のグーバイク号だとドライで約3分5秒のラップを刻める。これ、1周の平均速度でみると、93.4km/hと、ミニバイクコースでは味わえない長〜い全開走行を楽しめるのだ。 |
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参加申し込みが右肩上がりのDE耐。今年の本戦は2日間で合計299チームが参加。金曜日には本戦のエントリー抽選に漏れたなかから、80チームによる3時間耐久が行われた。DE耐に出たい、そんな思いの本当に多くのエントラントがいるのだ。 |
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現状、NSF100は出られないが、エイプ、XRモタード、CRF100などをベースにしたマシンはまさに百花繚乱。1台とて同じ仕様のバイクを見ないほど個性派が多い。ドリーム50ベースや、クラシックホンダを改造するチームも少なくない。 |
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