07年秋の東京モーターショーで初披露されたジェンマは、約9カ月後の昨年7月末に発売開始。しかし、7月末に登場したのはゴールド、ホワイトの車体色のみで、ブラックが8月下旬、シルバーともうひとつのホワイトが9月中旬にデビューしたことを考えると、実質的には09年型と考えてもいいかもしれない。つまり今年が、本格的に躍進を狙う年なのだ。
ジェンマは、スカイウェイブ用をベースとしたフルAT仕様のパワーユニットを、専用の車体と組み合わせたスクーター。タンデム走行時の見た目や走行性能にもこだわった、都会派のモデルだ。
一見すると鈍重に思えるが、じつはコーナリングは軽快。交差点も曲がりやすい。車体は長いけど、ハンドルマウントメーターのおかげで前方視界がすっきりしていることもあり、変なプレッシャーも感じづらい。盛り上がり感は少ないけど、低中速を重視したパワーユニットのおかげで、タンデム時でもなかなかの加速をみせる。
バンク角が少ないのがタマにキズだけど、都会だけでなくツーリングで使っても快適な250スクーターなのだ。
さて、新型投入の先行きが、なかなか見えてこないスズキブランドだけど、スクータークラスは、このジェンマに加え、スカイウェイブ系、アドレス系、レッツ系もあって超安泰。あとはこの09年、スズキらしい新型スポーツモデルの登場を願うばかりだ!