走行中にリヤタイヤが動かなくなってしまったとの事で入庫致しました。 最初はベルト切れかなと思いましたが、お客様からのお話でミッションベアリングの破損ではないかと予想しました。

早速CVTカバーを外してみると予想通りベルトは破断してませんでした。 なのでミッションケース内でのトラブルであると確信したのでケースを開ける作業に進みます。

ケースを開ける為にプーリー、セカンダリーシーブ、ベルト、リヤホイール、ブレーキシューを外します。 それからギアオイルを抜くのも忘れてはいけません。

ケースが開けられる状態になったら固定してるボルトを外し、ケースからカバーを分離させます。

分離させたカバーを見てみると保持器が無いベアリングがありました。 原因はこのベアリングが割れてミッションに噛みこんでホイールロックしたと思われます。 点検してミッション自体は損傷が無かったのでこのまま使用します。 金属粉も出ていたのと、距離も走っている車両でしたのでベアリングは全て打ち換えを行います。

部品の交換に伴い、不純物の混入を避けるためにケースやパーツの洗浄をしっかり行います。 この作業は非常に大事で、部品の耐久性が左右するポイントとなります。 また、洗浄後にもしっかりと点検・計測を行い安心して乗れるように入念にチェックをします。

無事に洗浄・点検・計測が完了したら組付け作業に移ります。 専用のプレスや特殊工具を使用して新品の部品にダメージを与えないように組んでいきます。

ミッションの組付けが完了したら駆動系も分解と逆の手順で組付けていきます。 今回はお客様のご要望でデイトナの強化ベルトを組んでおります。 当店ではパーツを持ち込みでの取り付け作業も常時受け付けておりますのでカスタムのご相談もおまかせ下さい。

ミッションの組付けが完了したらギアオイルを充填していきます。 最後にオイル漏れが無いかチェックし、走行テストを行います。 走行テストで問題がなければこれにて修理完了です。 当店では知識豊富なスタッフによる作業で、お客様が安心して長く乗れるメンテナンスを心がけております。 小さなことでもお気軽にご相談ください。