250とは考えからしてまったく違った乗り物
今、スクーターの主流は言うまでもなく250t。だけど人間は贅沢だから、より高い居住性、走りの性能、そしてステイタスを求めるようになった。
もっとパワーがあって大きなスクーターが欲しい。こういった要求で出来上がってきたのがミドルクラスのスクーターだ(スクーター界的にはビッグスクーターだけど)。
スクーターというと、単なる移動の足のように見られているかもしれないが、それだけじゃない。とくにミドルクラスのスクーターは、その余裕のパワー、グレードの高い足まわりと大きな車体で、250tとはまったく違う、優雅でどうどうとした走りを見せる。
実際400tにもなれば、走りの性能には不満など出てこない。そしてなにより素晴らしいのは快適性。市街地でも乗り心地の良さは感じるが、高速道路でパワーがかかった時、ドッシリと安定した状態で走っていく快感は格別。オートバイでもクルマでも味わうことができない、独特の世界だ。
妥協のない作りをしているもんだから、それなりの車両価格になってしまっているし、中古車価格も概して高め。簡単に乗ってみようかということには、なかなかなりにくいけど、実際に乗ってみれば、その価値がわかる。
今、もっとも快適に、そしてリラックスしたままの状態で移動できる2輪車。それが、ミドルクラスのスクーターなのかもしれない。