バイクの「電源取り出し」とは?取り出す方法や費用相場・注意点を解説
バイクライフをより快適にするために、USB充電設備やカーナビ、GPSの設置、手を温められるグリップヒーターの取り付けを検討している方は少なくないでしょう。バイクでこれらの電装機器を設置するには、バイク本体からの「電源取り出し」が必要になります。
この記事では、「電源取り出し」について詳しく解説するとともに、バイクから電源を取り出す方法、工賃、費用について紹介します。
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バイクの「電源取り出し」とは?
「電源取り出し」とは、電装系のカスタムを行なう際、取り付ける電子機器に必要な電力をバイク本体から取り出す作業のことです。この電源取り出しが必要になる具体的な理由としては、以下が挙げられます。
また、電源取り出しを行なうと、スマートフォンやナビの充電・使用ができ、ツーリングの利便性が上がるメリットが期待できます。
加えて、グリップヒーターによる寒い時期の快適な走行、ドライブレコーダーやGPSによる事故対策や防犯性の向上などもメリットです。さらに、電装パーツの追加により自分好みのカスタムを楽しむことができたり、カスタムによって走行中・停車中ともにバイクの使い方の幅が広がったりするのも強みです。
なお、電源取り出しは、バッテリーから取る方法やリレースイッチを使って取る方法、ヒューズボックスから取る方法など多岐にわたります。
電源取り出しが必要になるバイクカスタム
ここからは、前項でも触れた電源取り出しが必要になるバイクカスタムについて、具体的にどのようなカスタムなのかをより詳しく解説します。
USB電源
その名のとおり、バイクに乗りながらスマートフォンやインカムの充電をするためのUSB電源を取り付けるカスタムです。USB電源は、主流のソケットタイプのほか、USB Type-A、Type-C規格に対応しているもの、ワイヤレス給電に対応しているものなどさまざまな種類があり、カスタムの選択肢が豊富といえます。
グリップヒーター
グリップヒーターとは、バイクのグリップ(ゴム部分)の内側に発熱体を内蔵し、スイッチを入れると手を温めてくれるようにするカスタムです。冬場や雨天時など、体が冷えやすい時期の対策としておすすめのカスタムといえます。
グリップヒーターには、ゴム部分をすべて交換するタイプと、既存のグリップの表面に巻き付けるタイプがあるのが特徴です。
ドライブレコーダーの設置
自動車と同じように、バイク用のドライブレコーダーを設置するのも電装系カスタムの一つです。バイク用のドライブレコーダーは気象条件に強く、本体が小さいのが特徴です。
ドライブレコーダーを設置することで、運転中のトラブルや事故に備えられます。加えて、ツーリングの様子などをレコーダーで記録しておけば、思い出作りにも役立ちます。
ETCの設置
ツーリングなどで高速道路をよく利用する場合には、ETCの設置も検討すべきカスタムの一つです。ETCの取り付けによって、高速道路の料金所をスムーズに通過しやすくなるため、バイク乗車時の利便性の向上につながります。
バイク電源における「ACC電源」と「常時電源」とは
バイクの電装系カスタムにともなって電源取り出しを検討する際は、「ACC電源」と「常時電源」の違いについても把握しておくことが大切です。
ここからは、ACC電源と常時電源について解説するとともに、それぞれがどのようなカスタムに適しているのか解説します。
ACC電源とは
ACC電源とは、キーON時に通電し、キーOFF時には通電しない電源のことです。ACC電源ではエンジンが停止中の際に必要最低限の電装のみを動かすことができるため、無駄な消費電力を抑えられるのが特徴です。
常時電源とは
常時電源とは、その名のとおり常にバッテリーから電気が供給される電源のことです。キーの位置やエンジンの作動に関係なく常に電力が供給されるのが特徴といえます。
常時電源が活用されているバイクの機能としては、時計機能が搭載されているメーターや防犯アラームなどが挙げられます。
電装系カスタムにおける電源を使い分ける基準は?
電装系カスタムでACC電源と常時電源を使い分ける際は、「おもに走行時に使用する場合」はACC、「走行時以外も電力を供給したい場合」は常時電源を選ぶとよいでしょう。以下は、前述した基準によるおすすめの使い分けの例です。
【ACC電源】
【常時電源】
バイクの電源を取り出す4つの方法
バイクから電源を取り出す方法は、大きく分けて4つあります。それぞれの方法にメリット・デメリットがあるので、1つずつ見ていきましょう。
1.バッテリーから取る
1つ目の方法はバッテリーから電源を取るという方法で、ほかの方法に比べて簡単に電源を取ることができます。
メリットは電圧が安定していて高出力機器にも対応しやすい点、デメリットは常時電源に該当するため、バッテリー上がりのリスクがある点です。電装系カスタムのなかでバッテリーから電源を取り出すのに向いているのは、ドライブレコーダーやセキュリティ機器の設置などです。
2.ヒューズボックスから取る
ヒューズボックスから電源を取る方法では、キーONと連動するACC電源の回路を選んで接続します。ヒューズボックス内には常時電源の回路が含まれる場合もあるため、テスターなどで通電状態を確認してから作業しましょう。
メリットはキーON時のみ通電できるため安全性が高い点です。一方でデメリットは、設置した電装機器から過電流が流れるなどしてヒューズ容量を超えた場合、トラブルの原因になる恐れがある点が挙げられます。
ヒューズボックスからの電源取り出しに適しているのは、USB電源の接続やスマートフォンの充電、ナビの設置などです。
3.リレースイッチを使って取る
リレースイッチからの電源取り出しも、ヒューズボックスと同様キーONと連動しているためバッテリー上がりの心配がありません。加えて、USB電源接続の場合バッテリーとの間にヒューズをかませておくことで、万が一の過電流にも対応できます。
メリットは大容量の電装機器でも安全に使える点、デメリットは配線の手間が増えやすい点といえます。配線がやや複雑で使用する部品も多くなるため、ある程度の知識がないと難しい場合があります。
リレースイッチからの電源取り出しに適しているのは、余裕のある電源設計が必要なグリップヒーターの設置や複数の電装機器との接続などです。
4.配線から割り込みで取る
既存の配線に割り込ませる形で電源を取るのも、電源取り出しの手段の一つです。
配線から割り込みで取るメリットは取り回しの自由度が高い点といえます。ただし、配線ミスや接続不良のリスクが高い点がデメリットとなり得るでしょう。
配線から割り込みで電源を取る方法は、基本的にカスタム慣れしている人向けといえます。
セルフでできる電源取り出しの基本手順
ここからは、自分でできる電源取り出しの方法について、必要な工具や基本的な手順について解説します。
必要な工具とパーツ
まずは、電源取り出しに必要な以下の基本工具を用意しましょう。例えば、ニッパーや電工ペンチ、ドライバーなどが必要です。
続いて、配線用パーツも準備します。配線用パーツは、ギボシ端子やヒューズ電源、エレクトロタップ、配線コードなどが挙げられます。用途に応じて、リレーや防水コネクタなどの追加パーツの準備も検討しましょう。
電源位置の確認方法
工具とパーツが準備できたら、サービスマニュアルや配線図を確認しながらACC電源・常時電源の位置を把握します。併せて、テスターを使ってキーをON/OFFにしたときそれぞれの通電状態も確認しておきましょう。
加えて、ヒューズボックスやバッテリー周辺など、電源が取りやすい場所を事前にチェックしておきます。
配線加工の基本
電源位置を確認したら、配線加工に進みます。配線加工は、配線から直接電装機器の電源を取る際に必要になります。配線の被覆を剥く際は、電源取り出しに必要な長さだけを丁寧に剥き、芯線を傷つけないように心がけましょう。
続いて、ギボシ端子や圧着端子を使って、確実に固定できるように圧着します。配線の接続部分は、絶縁テープや熱収縮チューブなどで保護し、ショートしないように対策しておくことが大切です。
安全に接続するためのポイント
電源取り出しを行なう際は、必ずバッテリーのマイナス端子を外してから作業を行ないましょう。加えて、ヒューズを適切に設定しておき、過電流によるトラブルを防ぐことも重要です。
配線の取り回しでは、可動部や高温部を避け、断線や劣化を予防するように心がけることが大切です。
バイクの電源取り出しにかかる費用
リレースイッチから電源を取る場合は、そろえる部品が多いためそれなりに費用もかかります。ショップに依頼する場合は部品代に工賃が加わるため、やや割高になるのが一般的です。
自作する場合
自分で電源を取り出す場合、かかる費用は部品代のみです。部品といってもパーツの性能や機能によって価格が異なり、よく使用するパーツならセットで購入したほうがお得になります。
<部品代の目安>
ショップに依頼する場合の工賃
ショップに依頼する場合は、部品代に加えて工賃がかかります。
工賃は5,000円~1万円ほどになりますが、フルカウルのバイクやスクーターなどは配線作業に手間がかかるため、もう少し高くなるのが一般的です。
また、作業量はそこまで多くないものの、細かな配線作業を慎重に行なうため時間もかかります。ショップが混んでいればさらに時間がかかるでしょう。
しかし、知識がない状態で自作するとバッテリーやUSB電源に接続した部分が破損する可能性があるので、自信がない人はショップに依頼するのが安心です。
バイクの電源を取り出す前の注意点
電源取りの作業は、配線さえ理解していればそこまで難しいものではありません。しかし、何も考えずに取り出してしまうと思わぬ故障につながる場合もあるので、事前に知っておくべき注意点をご紹介します。
取り付け位置を考える
USB電源を取り付ける際は、どこに取り付けるのかを明確にしておくことが大切です。
できれば、「アースの接地場所」や「配線を通す場所」などもあらかじめ想定しておくと、作業をよりスムーズに進めることができます。
一般的に、スマートフォンやカーナビ、音楽プレイヤーなどの電子機器は、使い勝手の良いハンドル付近に取り付けることが多いようです。
自作する場合はショート対策を
電気系を扱う際は、ショート対策を行なったうえで作業するのが基本です。
作業中、電源ケーブルや工具などがバイクの金属部分に触れるとショートしてしまうので、必ずバッテリーのマイナス端子を外してから作業するようにしましょう。
防水・耐久対策を行なうこと
バイクの電源を取り出す際は、防水対策や耐久対策を万全に行なうことも重要です。USB電源など、電装カスタムの種類によっては、ハンドル周辺の外気にさらされる場所に設置することが多いためです。
例えば、防水キャップやゴムパッキンが付いた製品を選んだり、コネクトカバーや絶縁テープで補強したりするとよいでしょう。また、防水ポーチやビニールカバーで電装部分を丸ごと覆うのも効果的です。
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まとめ
バイクの電装系カスタムにおいて、電源取り出しは不可欠な作業といえます。自分で電源を取り出すこともできますが、その際は電源位置をしっかりと確認したうえで慎重に作業を進めるようにしましょう。併せて、ショート対策や防水・耐久対策もきちんと行なっておくことが大切です。
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本記事は、2026年5月8日時点の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。


