バイクのチェーンの正しいメンテナンス方法を徹底解説!

チェーンはバイクの動力を伝える大切なパーツですが、「油っぽくて汚いしなんだか面倒」と思い、メンテナンスせずに放置していないでしょうか?だからといって、メンテナンスを怠っていると様々なトラブルの元になってしまいます。
面倒に思えるチェーンメンテナンスですが、やり方さえ知ってしまえば簡単です。むしろ、綺麗になる様子に喜びを感じ、積極的にメンテナンスしたくなるかもしれません。
このページでは、「バイクのチェーンの正しいメンテナンス方法」について詳しく解説していきます。

バイクのチェーンのメンテナンスを怠るとどうなる?

そもそも、チェーンのメンテナンスを怠ってしまうのは、メンテナンスを怠ることによるリスクを知らないからかもしれません。では、メンテナンスを怠るとどうなるのかを具体的に見ていきましょう。

固着したり錆びたりする

チェーンはリンク構造になっており、くねくねと曲がるように造られていますが、油を挿さずに放置していると錆びたり固着したりして動かなくなってしまうことがあります。これはエンジンパワーを大きくロスする原因になります。

また、錆びるとチェーンの金属がもろくなってしまうため、走行中に破断する可能性があり非常に危険です。それだけでなく、見た目も非常に悪くなってしまいます。

チェーンが伸びる

チェーンは正常にメンテナンスしていても伸びてしまい交換が必要になるものですが、メンテナンスを怠っていると伸びが早くなってしまい、交換までのサイクルを早めることになってしまいます。
具体的には、通常のチェーンの寿命が3年のところ、メンテナンスを怠った場合、チェーンの寿命が1年にまで縮むことがあります。
なぜメンテナンスを怠るとチェーンが伸びるのかについては、後ほど詳しく解説します。

操作性や乗り心地の悪化

メンテナンスを怠るとチェーンが摩耗するため、アクセル操作に対する反応が悪くなり操作性が悪化します。また、反応が悪くなることでギクシャクした走りになり、乗り心地も悪化してしまいます。

燃費の悪化

チェーンの動きが悪くなることにより、フリクションが増えてエンジンパワーをロスします。加速が悪くなることはもちろん、抵抗が増えるので燃費も悪化します。

チェーンから発生する騒音が大きくなる

チェーンの動きが渋くなるため、摩擦による騒音が大きくなってしまいます。周囲の迷惑になるだけでなく、乗っているライダー自身も不快に感じる原因になります。

なぜバイクのチェーンは伸びるのか

なぜバイクのチェーンは伸びるのか

「バイクのチェーンが伸びる」というのは聞いたことがあると思いますが、どうして伸びてしまうのか正確にご存じでしょうか?これを知るには、チェーンの構造について知っておくと理解しやすいです。メンテナンス時に重点的に注油すべき箇所も分かるので、ぜひ覚えておきましょう。

まずはチェーンの構造を知ろう

実は、チェーンが伸びてしまうのは、プレートなどの金属部分が伸びるからではありません。チェーンのリンク部分にあるピンとブッシュが摩耗することにより、チェーンがたるむことが原因です。
バイクのチェーンの構造を大まかに解説すると、外プレートにあるピンと内プレートにあるブッシュによって構成されています。この構造により、形を変形しながらパワーを伝達することが可能になっています。
エンジンのパワーを受け止めながら擦れ合うこれらのパーツには、とてつもない摩擦が発生します。そのため、新品チェーンのピンとブッシュの間にはグリスが封入されており、摩擦を低減しています。
しかし、メンテナンスを怠っているとグリスが流れ出してしまい、金属同士が摩擦して大きく磨耗してしまいます。摩耗によってピンとブッシュのガタが大きくなり、その結果、チェーンが伸びた状態になってしまうのです。

バイクのチェーンの正しいメンテナンス方法

バイクのチェーンは正しくメンテナンスしていれば、寿命が延びて駆動効率も良くなります。正しい手順を把握して、日頃のメンテナンスに役立てていきましょう。
なお、チェーンメンテナンスに必要なアイテムは以下の通りです。

  • チェーンクリーナー
  • チェーンルブ
  • チェーンブラシ
  • メンテナンススタンド(センタースタンドがある車種は不要)
  • ウエス(布切れでも可)

チェーンの清掃手順

  1. 水洗いしてチェーンについた砂ぼこりを落とす
    いきなりチェーンクリーナーをかけても問題ありませんが、それではクリーナーを大量に消費してしまいます。水で落とせる汚れはあらかじめ水で落としてしまいましょう。
    水洗いの際、チェーンだけでなくスプロケットの洗浄も忘れないでください。洗浄と同時に、スプロケットの摩耗具合もチェックしておきましょう。歯が尖っていたら交換のサインです。
  2. チェーンクリーナーで汚れを完全に落とし切る
    センタースタンド、もしくはメンテナンススタンドでリアタイヤを浮かし、タイヤを回しながらチェーンにまんべんなくチェーンクリーナーを吹き付けてください。
    チェーンクリーナーをまんべんなく吹き付けたら、チェーンブラシでブラッシングして汚れを落としていきましょう。チェーンクリーナーを時折吹き付けながら、完全に汚れが落ちるまでブラッシングを繰り返してください。
    ブラッシングが完了したら、最後に水で汚れを洗い流しましょう。

チェーンへの注油方法

水洗いが完了したら、自然乾燥もしくはウエスで拭き取るなどして水気を切り、チェーンルブを吹き付けていきます。
先ほど解説したように、チェーンはピンとブッシュの潤滑が重要となります。そのため、この2箇所(リンク部分)に重点的に注油すると効果的です。ただし、錆止めのために全体的にも薄く塗布しておきましょう。
注油が済んだら、最後に表面にはみ出たチェーンルブをウエスで軽く拭き取って完了です。必要以上に油が残った状態で走行すると、ゴミや砂を拾う原因になるので拭き取りは忘れずに行いましょう。

チェーンの調整方法

チェーンには適切な張り(たるみ)が必要になりますが、チェーンが伸びるとたるみが大きくなっていきます。張りの調整は、正常にメンテナンスしていた場合で1,000~2,000kmごとに行うのが適切です。
張りの調整方法ですが、一般的にはホイールの軸であるアクスルシャフトのナットを緩め、スイングアームの両端にあるチェーンアジャスターを調節することで調整できます。
たるみの量は、前後のスプロケットの間で測って2cm~2.5cmくらいたるむのが適正です。たるみが大きすぎるとスプロケットからチェーンが外れる危険があり、逆に張りすぎてもチェーンに過剰な負担がかかるので必ず適正な範囲に調整してください。

チェーンをメンテナンスする際の注意点

チェーンに注油する際、「自動で回転して楽だから」とエンジンをかけてギアを入れたまま作業しようとする人がいます。しかし、もし手がスプロケットに巻き込まれると指を切断するなどの大怪我に繋がるので絶対にやめてください。
また、エンジンを切って手でタイヤを回す際も、指をスプロケット付近に置かないよう注意しましょう。人力であっても、チェーンとスプロケットに指を挟まれれば怪我をします。

バイクのチェーンのメンテナンス頻度はどのくらい?

最後に、バイクのチェーンメンテナンスの頻度についてご紹介します。

走行距離500kmごと、もしくは雨天走行後

チェーンに注油する目安は、長くても約500キロごとと言われています。ただし、チェーンルブの性質によっても変わってくるため、明らかにチェーンが乾いているようであれば、目安以下の距離でも注油する必要があります。
また、雨天走行後は雨でチェーンルブが流れ出してしまうため、毎回必ず注油する必要があります。
なお、注油2回につき1回はクリーニングをしてください。クリーニングせずに注油だけしていても、汚れが蓄積して適切に潤滑されない可能性があります。

走行後に毎回チェーンルブを拭くのが理想

基本的には上記のタイミングで注油していれば問題ありませんが、理想を言えば走行後に毎回チェーンルブを拭くのが望ましいです。
こまめにチェーンルブを拭くことで、理想的な潤滑状態を保つことに繋がります。また、その度に軽くウエスで拭き掃除をすれば、常に綺麗な状態を保つことができます。

まとめ

いかがでしたか?バイクのチェーンは駆動を後輪に伝える非常に重要な役割を持つパーツです。
こまめにメンテナンスすることでパワーロスの低減にも繋がりますし、未然にトラブルを防ぐことにも繋がります。また、見た目にも美しいです。
ピカピカなチェーンの愛車で気持ちの良いバイクライフを送ってください!

本記事は、2019年11月29日の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。