バイクのクラッチが重いときにはVPクラッチがおすすめ!効果や取り付け方法、費用まとめ
憧れの大型バイクを手にしたのは良いけれど、走行のたびに腕や肩が痛い・・・という方もいるのではないでしょうか?クラッチの重さはバイク選びの時点であまり気にならなかったとしても、実際の走行を重ねていくと、ストレスに感じてしまうこともあります。
そこでこの記事では、バイクの重いクラッチを劇的に軽くする、VPクラッチの効果や取り付け方法についてご紹介していきます。走行性向上のためのカスタムとして、検討してみてはいかがでしょうか?
VPクラッチとは?
VPクラッチは、既存のクラッチ本体に取り付けできるカスタムパーツです。VPクラッチの仕組みや効果について見ていきましょう。
そもそもVPクラッチとは
VPクラッチとは、クラッチの操作性を高めるカスタムパーツです。ベースプレートと加変圧クラッチプレートからなり、有限会社T.P.P.により製造・販売されています。最大の特徴は、複数の重りを搭載した加変圧プレートで、ハーレーダビッドソンをはじめとする多くの車種や油圧クラッチに対応しています。
VPクラッチを取り付けると、回転による遠心力が働き、効率的にクラッチを押さえることが可能です。特に、高回転トルク発生時は高い圧力がかかることで伝達力が増し、ライダー側で必要とされるクラッチ操作(の重さ)は約40%も軽減されるといわれています。
VPクラッチの効果
VPクラッチを取り付けるとクラッチ操作が軽くなり、シフトチェンジの際のストレスを軽減できます。ロングツーリングで腕や肩に疲れが出やすい場合、VPクラッチのようにクラッチを軽量化できるカスタムを施すと、走行時の快適性をグンと向上させることができます。
また、VPクラッチの取り付けによりクラッチの操作性が向上すると、回転数をあまり意識しなくてもシフトが入りやすい、クラッチが滑りにくいといった効果も得られます。
VPクラッチによるクラッチ軽量化は手軽かつ信頼性の高いカスタム方法。「クラッチが重くて辛い・・・」という女性ライダーにもおすすめのカスタムです。
VPクラッチの取り付け方法
VPクラッチの取り付け方法は、以下のとおりです。
出典:ハーレー VPクラッチ
VPクラッチ取り付け時にプライマリーカバーが干渉しやすいバイクは、プライマリーカバーを外して作業しましょう。VPクラッチは既存の加変圧プレートに比べて重りのぶんの厚みがあり、既存のダービーカバーを取り付けできない場合があります。この場合、VPクラッチ対応のダービーカバーを用意するか、バイクショップと相談のうえ、適切な加工を施すことがおすすめです。
2019年には、加工なしで既存のプライマリーカバーを装着できる新型VPクラッチ(TPP017)も発売されています(旧タイプである〈TPP003 VP-EVO 1990-1997〉は廃盤となります)。
VPクラッチの取り付け時は、プライマリーオイルの注油など、関連するメンテナンスを一度に済ませるとメンテナンスにかかる費用を節約できます。
VPクラッチの取り付け費用

VPクラッチの取り付けは、整備マニュアルや基本の工具が揃っていれば、自分で取り付けることも可能です。しかし、クラッチは走行と足回りを支える重要なパーツ。安全性を考慮して適切に取り付けるなら、バイクショップへ作業を依頼することがおすすめです。
VPクラッチの取り付けをバイクショップへ依頼すると、自分で作業する際の不安なポイントを、すべてカバーできます。
※作業時間は目安です。実際にかかる時間はバイクショップの在庫状況や混雑状況、取り付けを依頼する車種などにより異なります。加工が必要な車種は1日以上車両を預ける場合もあります。
VPクラッチの取り付けをバイクショップへ依頼する場合、取り付け費用は以下を目安にできます。
〈ハーレーダビッドソン〉
ツインカム各車種:36,000円~
ミルウォーキーエイト:42,000円~
EVO(1990-1999):57,000円~
スポーツスター:62,000円~
〈その他〉
35,000円~
上記費用は部品代・加工代・工賃を含む取り付け費用の目安です。特殊な加工なしで取り付けが可能な車種の場合、VPクラッチの取り付け費用は30,000円台を目安にできます。車両預かりなどで代車を借りる必要がある場合や、特殊な加工が必要になる場合は別途費用がかかることもあります。VPクラッチの取り付けをバイクショップへ依頼する際は、事前に見積もりをとっておくと安心です。
まとめ
本記事は、2020年3月27日時点の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。