SR400はシンプルな造りで、セルスターターなんてものはなく、始動はキックのみ。これが、初心者にとっては第一の難関だと思う。初めてまたがったときには、心理的に大きな壁となる。
ところが、キック始動に手間取るのは慣れるまでの数回ほど。コツをつかんでしまえば、こんなもんか、というくらいあっさり始動できる。そして、軽々と始動できるようになるとキックするのが楽しくなる。周囲に人がいるときは、これみよがしにカッコ良くキックを決めたくもなってくる。
それに、極低速で粘るエンジンだから、発進時にエンストすることはほとんどない。焦って再始動しなくちゃならないようなことにならないので、なおさらセルの必要性は感じなくなってくる。
不満点と言えばやはり、パワフルじゃないということ。でも走行スピードを落とせば、とたんに楽しく走れるようになる。意識してなくても、周囲の風景を楽しみながら走るようになる。フルスペックとは言えないサスもブレーキも、また乗車スタイルにしても、のんびり走ればバランス良く感じる。
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