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「ようやくシフトとブレーキの感覚がつかめてきました」と、イシヅが初めてのオフロードギアにも慣れてきたころ、林道の入り口付近にたどり着いた。
はやるイシヅ。でもナビ役はここで冷静にガソリン残量の確認と、簡単な携行食の準備をしておきたい。そう、ガソリンスタンドとコンビニを探そう。これは林道への気持ちの準備体操だ。たぶん大丈夫、という気持ちで林道に入り、思わぬダートの長さにガソリンが不安になる、ということのないように。
それから、この時期、気温の低い山間部では霜や凍結が温む時間に林道に入り、午後3時前には林道を出たい。凍結路面は思わぬトラブルになるからだ。
さて、林道へと続くアスファルトの道は、すでに山奥ムード満点の道だ。狭く見通しが悪くカーブが多い。ほどなく舗装路が終わり、砂利道がはじまった。ビギナーにとっては最初でつまづかないようにフォローするのが成功への近道。ナビの役目。
そこでナビ役としては、適度な速度でペースメーカーを勤めることが肝心。ミラーでビギナーを見ながら、つかず離れずの位置に。また最初の休憩は早めに。今回も林道に入ってから5分ほどで一度休憩を入れた。ヘルメットを取ったイシズは「緊張で肩がこります」と興奮気味。
ここで写真でも1枚、思い出に残す程度のゆとりがほしい。「緊張するけど、今のスピードだと滑らないでしょ?」
「そういえば」
こうなればしめたもの。まずはリラックスさせるのが先決。その後、イシヅの走りに徐々に楽しさがにじみ出るのがわかる。 |
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休憩は多めに。ビギナーには難所と思われる場所を越したらひと息入れる。分岐での道の確認も休止のひとつ。疲れ具合や天候、道の状況で柔軟に計画変更も加えよう。 |
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林道突入後1時間。イシヅのペースは自然に上がってきた。ひとりでにスタンディングも。トリッカーってけっこう林道いけますよ、とは本人の弁。私もXRで悪のり!? |
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スタート前にガソリンのチェックと
空気圧の調整を
本文にも書いたとおり、ガソリンは忘れずに入れることを習慣に。そして空気入れを携行している場合や、林道を出たら必ず空気を入れるのであれば、ダートに踏み入れる前にタイヤの空気圧を0.2から0.3ほど落としてみる。タイヤの接地感が高まる傾向が感じられるはず。 |
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タイヤ径の違いで
走破性が変わる
オフ車の前輪は21インチが主流。これはギャップに対して走破性が高く、外径が大きいぶん、ジャイロ効果(コマが回る原理と同じ)が大きくなるので、低速でも安定性が上がるからだ。トリッカーは19インチだが、車体構造の恩恵でグリップ性能もいい。 |
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