想像していたより印象の薄い乗り味だ。ハーレーというだけで振動が激しそうなイメージをするが、そんなことはない。アイドリングでは車体の振れを感じるが、走り出せば振動はピタッと消える。鼓動は排気音で感じる程度。驚くほど快適だ。数百qを1日で走ったが、そのわりには疲労感が少ない。
03年までのモデルに比べ、大きく、重くなった車体だが、これも乗り出せば気にならない。重心が低く、またシートが低いので、街なかでの発進停止も不安はない。クラッチレバーも軽く、操作性は全体にソフト。大型車だなと感じるのは、押して歩いたときだけだ。
エンジンは低速からスムーズなので発進はラクチン。ギヤレシオは離れているがトルクがあるので、のんびり走るにはちょうど良い。また高回転まで良くまわるので、ギヤを1段ほど落として引っ張れば、グングンと前に進んでいく。
XL883はトコトコと日本1周したくなるバイクだ。でも、そう考えると、小物入れも荷掛けフックもないことがちょっと気になる。ま、そのへんは、自分でカスタムすればいいところなのだが……。 |