スピード、機能美、技術の結集・・・
もちろんバイクのスタイリングは、ライダーによってその好みがわかれるところではあるにもかかわらず多くの人がスーパースポーツをカッコいいと思うのには、それなりのワケがある直感だけでなく理論としてスーパースポーツのカッコよさを知ることで、さらに愛は深まる!?
ツアラーやネイキッドなどのオールラウンダー系と比べて、とくにミドルクラス以上のスーパースポーツは、求める走りの方向性が単純明快。レースベース車としての役割を担っている機種に関しては速さ、公道ユースがターゲットのモデルに関してはファンな運動性能だ。航続距離や燃費やタンデム性能や・・・なんて、あれもこれも求めていない。その潔さがカッコいい。ただし、250ccクラスなどの小中排気量帯は別だ。
バイクの進化は、速さを追求してきた歴史でもある。近年、それをもっとも重視しているのはリッタークラスのスーパースポーツで、その時代における最新の技術が、いち早く投入される場合が多い。近年なら、電子制御関連のアイテムがその中心。慣性計測装置(IMU)およびそのデータを活用したセミアクティブサスペンションやトラクションコントロールなどが多数使われている。メカもカッコいいぞ!
ほぼすべてのスーパースポーツは、アッパーカウルに加えてエンジン下部や前部までを覆うサイドカウルやアンダーカウルを装備した、いわゆるフルカウルスタイルだ。これは、空力特性を高めて速さにつなげるためのもの。その時代における最新の設計技術や数多くの実験を経て得られたそのカウル形状は機能美に溢れている。エンジンが主張するネイキッドやクルーザーなどとは、また違ったカッコよさがあるのだ!
スーパースポーツの車名は、ドゥカティのパニガーレみたいな例はあるが、ほとんどの機種がアルファベットと数字の羅列。レーシングを感じさせる「R」、究極を表わした「Z」、いかにもスポーツな「S」などの文字が、排気量に由来するような数字と混在して並ぶ。そこに込められた意味はわからなくても、その車名はなんとなくスゴそう。そして、メカニカルな雰囲気をつくりだし、カッコよく感じられるものだ。
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