タンクやカウルなど、バイクの傷の修理・塗装方法
タンクやカウルは、バイクのなかでもとくに傷がつきやすい場所です。また目立つ場所でもあるので、傷は直しておかないと、見た目が悪くなってしまいます。それでは、タンクやカウルの傷の修理はどのようにすれば良いのでしょうか。傷や塗装剥げの修理方法についてご紹介しましょう。
タンクやカウルの傷の修理方法
タンクやカウルの傷が浅い場合、以下の道具を使えば修理が可能です。
これらを使って研磨するだけで、表面が滑らかになり傷は消えてしまいます。一方、大きな傷は以下の方法で修復します。
用意する道具
修理方法
コンパウンドはいくつか種類があります。仕上げは、仕上げ専用の細かいコンパウンドを使うようにしましょう。
塗装剥がれや傷みの補修方法

広範囲で塗装が剥がれてしまったり、傷みがみられたりするときは本格的な塗装が必要になります。その場合には、スプレーを使い修理する方法があります。
必要な道具
修理方法
自分で修理すれば、当然、費用は抑えることができますが、塗装が剥がれた部位に凹みなどがあるときは、凹みを直すことや、塗料の色を合わせることなど多くの手間がかかるため、根気が必要です。
塗装修理はプロに任せて安心!
塗装修理をプロに任せるメリットには以下のようなものがあります。
プロに修理をお願いする場合、価格相場は1万円から5万円位です。修理価格の変動には、以下の項目が関係します。
また、ステッカーが貼ってあったりすると、修理費用がかさむことがあるので、事前に見積もりを出すのが得策でしょう。
バイクの塗装修理を行う際の注意点
バイクの塗装は、いくつかのポイントを押さえなければ快適に作業できず、塗装が失敗するリスクを高めてしまいます。そこで、塗装する際の服装、場所や注意点についてご紹介しましょう。
服装
塗装時は塗料が服についてしまうことが多く、また作業中に塗装面に触れてしまうトラブルも考えられます。そのため、作業するときは以下の服装を心がけましょう。
Tシャツなどの服装で塗装しても良いですが、露出を少なくすることで、肌にペンキが付くのを防げます。ポイントとしては、長袖で袖口が絞られているタイトな服を選ぶのが良いでしょう。袖口が開いていると袖に遊びができ、塗装面に触れてしまうリスクが高くなります。作業用の服を新しく購入する場合は、ツナギや簡易性防護服がおすすめです。どちらも安ければ1,000円〜3,000円程度で手に入るでしょう。また、手にも塗料が付きやすいので、作業性の向上を考え、ゴム手袋を用意することをおすすめします。
なお、服以外にも、マスクやゴーグルなどを装着し、塗料が目や口内に入らないよう準備をしましょう。
場所
室内で行っても良いですが、塗装時は以下の環境を整えましょう。
換気ができる
塗料には有機溶剤など、吸い込むと身体に悪影響を及ぼす液体が混ざっています。空気の通り道がないと、有機溶剤の空気中の濃度が高くなり、気持ち悪くなるなど不調を引き起こすため、室内で作業する場合は換気できる環境を整えましょう。
湿度が低い
湿度が高いと乾きにくいだけでなく、塗装面が曇ってしまうことがあります。きれいに早く塗装するためには、湿度の低い環境で塗装を行うのがおすすめです。
気温が低くない
気温も塗装の乾きに影響を与えます。また、気温が低いうえに湿度が高ければ、より乾きは遅くなってしまうでしょう。
風がない
換気や塗料を乾かす意味で、風は必要と感じるかもしれませんが、風が吹くことによってホコリが飛んで来たりスプレーが風で流されて、きれいに塗装できなかったりと、良いことがありません。そのため、できるだけ無風の環境が望ましいといえます。
塗装予定日の環境が整わず代替日がない場合は、ヒートガンやドライヤーを使って塗料を乾かす方法もあります。しかし、ヒートガンなどは扱いも難しいため、できるかぎり環境が整った日に塗装するのがおすすめです。
注意事項
スプレー塗料は専用品を使う
安いスプレー塗料は液ダレが起きる場合があります。液ダレは塗装面に凹凸を作ってしまうため、ボディが汚くなってしまいます。どれを選べばわからない場合は、バイクショップに相談するのが良いでしょう。
スプレー缶は最後まで使い切らない
塗料がもったいないという理由で最後まで使いたくなりますが、塗装面が泡立ってしまう可能性があるので、ガス圧が低くなった場合はスプレー缶の使用をやめましょう。
塗装環境を整える
塗装環境としては、前述した風や湿度だけでなく、パーツを置く位置なども重要になってきます。きれいに塗装したい場合は、下に台座を置いて、塗装面に対し平行にスプレーできる環境を整えましょう。
塗装前の下準備を十分に行う
やすりがけや脱脂などの下準備をしないと、塗装がきれいにパーツ表面に定着せず、短期間で剥がれやひび割れを引き起こします。そのようなリスクを回避するためにも、手間を惜しまず、下準備には時間を十分とりましょう。
乾燥時間を十分にとる
十分に乾燥する前に上から塗装をしてしまうと、表面が乾燥で縮んだときにクラックを引き起こします。とくに冬場などは、1週間〜2週間程乾燥に時間を使っても良いくらいでしょう。
まとめ
本記事は、2018年3月29日の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。