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オーバーヒートしたらヘッドガスケット抜けかも!症状や修理費用など

「オーバーヒートしやすくなった」「冷却水がすぐになくなる」「排気ガスが過剰に白い」バイクにこれらの症状が現れた場合にはヘッドガスケット抜けかもしれません。

ヘッドガスケット抜けとは、エンジンのシリンダーヘッドとシリンダーブロックとのあいだに挟み込まれる「ヘッドガスケット」が破損してしまうことです。ヘッドガスケットが破損すれば、オーバーヒートや冷却水の減少などの症状が発生します。

この記事では、ヘッドガスケット抜けの症状と対処法、修理する場合の時間と費用をご紹介します。

ヘッドガスケット抜けの症状

ヘッドガスケットは、エンジンのシリンダー内の気密性を高める役割があります。経年劣化や、事故や転倒などによる物理的な圧力などによりヘッドガスケット抜けが発生すると、その気密性を保てなくなり、冷却水やガスがエンジン内に流れ込んでしまいます。結果的に、エンジンに致命的な損傷を与える(エンジンブロー)原因につながる可能性があるのです。
そのため、ヘッドガスケット抜けが起こっている場合には、早めの対処をする必要があります。

ヘッドガスケット抜けの見極めサインは、以下のような症状の出現が目安になります。

オーバーヒート

ヘッドガスケット抜けの症状としてまずあげられるのは「オーバーヒート」です。
オーバーヒートとは、エンジン自体が通常よりも熱くなっている状態を指し、オーバーヒート状態のままでいるとシリンダーが歪んでしまい、その結果、ヘッドガスケット抜きにつながるのです。オーバーヒート時は冷却水の温度が高い状態になっていることが多いため、水温警告灯や水温計が異常を示していないかを確認すると良いでしょう。

冷却水の減少

ヘッドガスケット抜けの症状として「冷却水の減少」もよく見られます。ヘッドガスケット抜けが起こると気密性を保てず、冷却水がエンジン内に流れ込んでしまうのです。冷却水が本来あるべきシリンダー内から大幅に減ってしまうとエンジン自体を正常に冷却できなくなり、結果的にエンジンに異常をきたす可能性もあります。

冷却水にオイル分が混ざっている

ヘッドガスケット抜けを起こすと冷却水にオイル分が混ざることもあります。シリンダー内のオイルと冷却水を分離する役割を果たすヘッドガスケットが破損するため、オイルが冷却水の配管に流れ込むことがあるからです。

排気ガスが過剰に白い

排気ガスが過剰に白くなることもヘッドガスケット抜けの症状の一つです。「排気ガスが過剰に白い」のは排気ガスに水蒸気が混ざっていることを意味します。この水蒸気は、冷却水がエンジン内に流れ込み、エンジンが燃焼して高温になることによって気化し発生します。

ラジエーター内から排気ガス

ヘッドガスケット抜けを起こすと、ラジエーターキャップを開けたままエンジンを回した際に、ラジエーター内から排気ガスが「ボコボコ」と出てくることがあります。これは、ヘッドガスケットの破損によりエンジン内の燃焼圧力と冷却水がしっかりと分離されず、排気ガスが冷却水の配管にまで侵入してしまうことによります。

ヘッドガスケット抜けの対処法

ヘッドガスケット抜けの対処法

ヘッドガスケット抜けの対処法を見てみましょう。ヘッドガスケット抜けが発生した場合には、ヘッドガスケットを交換するための修理をすることになります。

1. ヘッドカバーを外す

ヘッドガスケットを交換するにあたり、エンジン上部の部品であるヘッドカバーを取り外します。ヘッドカバーは、カバーを固定しているボルトを外すと取れます。
また、ヘッドカバーを外す前に、タンクやプラグ、プラグコードなどをあらかじめ外しておくことも必要です。この際、プラグコードなどがどこに、どのようにつながっているかを間違えないよう、取り外す前の段階で画像などを撮っておき、その画像を見ながら組み立てると良いでしょう。

2. ヘッドガスケットを交換する

ヘッドカバーが外れたら、ヘッドガスケットを取り外します。古いコーキングなどをていねいに取り除いたうえで液体ガスケットを塗り、新しいヘッドガスケットを取り付けます。取り付けの際、ガスケットがずれたりひねったりしていないかは十分な確認が必要です。

3. ヘッドカバーを組み立てる

ヘッドガスケットを取り付けたら、取り外すのと逆の手順でヘッドカバーを組み立てます。また、せっかくなのでこの際に、プラグも新品のものに換えるのがおすすめです。

ヘッドガスケット抜けの修理時間・費用

ヘッドガスケット抜けの修理は、破損箇所によっても難易度が異なりますが、バイクの修理によほど慣れている人でない限り、自分でやるのは難しい作業です。自分で修理をする自信がない場合には、バイクショップや整備工場などに依頼するのが良いでしょう。

ショップや工場などでヘッドガスケット抜けの修理をするための時間や費用は以下のようなものとなります。

ヘッドガスケット抜けの修理時間

ヘッドガスケット抜けの修理をショップや工場で行う際の修理時間は、エンジンの脱着をしなくてもよいケースでは1時間程度です。ただし、エンジンの脱着をしなければならない場合は4時間程度かかることもあります。

ヘッドガスケット抜けの修理費用

ヘッドガスケット抜けの修理費用は、エンジン脱着をしない場合は1万円以内でできることもあります。エンジン脱着をする場合には、2万円~3万円程度となるでしょう。

まとめ

ヘッドガスケットは重要な部品であるために、破損するとオーバーヒートなどのさまざまな症状が現れます。
ヘッドガスケット抜けの修理を自分でおこなうのは、よほどバイクの修理に慣れていないと難しいものです。ヘッドガスケット抜けの症状が現れた場合には、バイクショップや整備工場などに相談しましょう。

本記事は、2020年5月28日の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。

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