バイクのCDI故障による症状と原因
「走行中にエンジンが停止してしまった」というトラブル経験がある方は多いのではないでしょうか?走行中のエンジン停止には多くの原因が考えられますが、そのひとつに「CDIの故障」が挙げられます。
ここでは、CDIの故障による症状や原因、対処方法を解説します。
CDIが故障するとエンジン停止の恐れがある
CDIとは点火装置の一部を言い、点火のタイミングを制御する大切なパーツです。CDIが故障してしまうとエンジン内部へ供給されたガソリンへ点火が行われず、突然エンジンが停止するといった症状が出ます。
また、CDIが劣化することにより正常な働きができなくなると、エンジン駆動にも悪影響を及ぼします。この場合、走行時のエンジン駆動が不安定になったり、加速性の減衰、トルクの減少など、主に「パワー不足」が見られるようになります。
上記のようなトラブルが起こった場合は、ヒューズやバッテリーを確認しましょう。ヒューズ、バッテリーに異常がなければ、CDIが故障している可能性が高いと判断できます。

CDIが故障する原因は内部のブラックボックスの劣化や異物混入
CDIが故障する最大の原因は、CDI内部のブラックボックスの劣化や、ゴミ・水分などの入り込みです。車種によってはゴミ・水分が入らないように充填剤が詰められたブラックボックスもありますが、一度故障してしまった場合はブラックボックスそのものを交換する必要があります。
ブラックボックスの交換費用は40,000円〜50,000円ほどが一般的ですが、バイクショップによって作業費が異なるため一概にこの金額だとは言えません。
CDIの故障による急な出費を防ぐためには、日常点検と日々の走行における意識が欠かせません。点検ではケース内部までを見ることができないため故障のタイミングを把握しづらいですが、定期的にケース周辺の清掃や各パーツの取り付け具合を確認することで、ゴミ・水分の混入を防ぎやすくなるでしょう。
また、日々の走行ではエンジンに少しでも不調を感じた場合はCDIの故障を含めた様々な原因を疑ってみましょう。症状を放置せず、すぐに対処することでトラブルのリスクを最小限に留めることができます。
CDIが故障した場合の対処方法
CDIの故障が起きた場合は、CDI本体を交換する以外にエンジンを始動させることができません。そのため、最寄りのバイクショップへバイクを持ち込み、早急に点検・整備を依頼しましょう。
また、出先での走行中にCDIの故障が原因となってエンジンが停止してしまった場合は、ロードサービスを依頼する必要があります。手押しで移動できる範囲にバイクショップがあればバイクを持ち込む方法も選択できますが、難しい場合は二次被害を防ぐためにも早急にロードサービスに依頼を出しましょう。
CDIの故障は日常点検で気づきにくく、手遅れになるとたちまちエンジントラブルが発生します。CDIの故障を防ぐためにも社外品などの使用は避け、定期的な点検・清掃を心がけましょう。
まとめ
最後に、CDIの故障について大切なポイントをおさらいしましょう。
本記事は、2017年12月25日の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。