バイクチェーンの正しい注油方法とは
バイクチェーンは足回りの動力を伝達する重要なパーツです。エンジンの力をホイールに伝えているパーツのため、劣化すれば走行性能や燃費に悪影響を及ぼし、万が一チェーンが切れてしまうと走行が困難になり車体に大きなダメージを与えます。バイクのオイルメンテナンスではチェーンへの注油を忘れずにおこない、チェーン寿命を適切に保ちましょう。
この記事では、バイクチェーンの注油に必要なアイテムや正しい洗浄方法・注油方法をご紹介します。
チェーンの注油に必要なアイテム
バイクチェーンの注油に必要なアイテムは、以下の通りです。
バイク用ドライブチェーンクリーナー
チェーンクリーナーは車用とバイク用で異なるため、新たに用意する際はバイク用のチェーンクリーナーを選びましょう。また、シールチェーンには経年劣化が起こるOリングが使用されています。注油時は適切なクリーナーを使用しないとOリングを傷めてチェーン寿命を縮める可能性があるため注意してください。Oリングは一般的にゴムやプラスティックなどの樹脂素材が採用されているため樹脂にダメージを与えるチェーンクリーナーはNGです。
バイク用ドライブチェーンオイル(チェーンルブ)
バイク用のドライブチェーンオイルは飛散防止加工がされているため、タイヤなどに付着するオイル汚れを抑えてくれます。
また、フッ素樹脂を配合しているチェーンオイルの場合、防錆性と潤滑性の高い被膜を形成します。カラーチェーンに使用可能のものなどチェーンオイルの種類は豊富です。自車のチェーンに適したドライブチェーンオイルを選びましょう。
毛が柔らかめのブラシ
チェーンに付いた汚れを除去する際に使用します。身近な代用品として歯ブラシを使用できますが、専用の柔らかい毛足のブラシを使用することで、より一層スラッジ(砂、ほこりなどのゴミ)を落としやすくなります。また、シールチェーンの場合、金属ブラシなど硬質なブラシを使用するとOリングを傷つけてしまう恐れがあるため、毛足の硬いものは避けましょう。
ウエス
ウエスは清掃時、または塗布し過ぎたドライブチェーンオイルなどを拭き取る際に使用します。キレイで柔らかなものを複数枚用意しましょう。
段ボール
ドライブチェーンオイルを塗布する際、車体やタイヤなどのパーツにオイルが付着することを防ぐために活用できます。適当なサイズを複数枚用意しておくと安心です。
新聞紙
塗布したドライブチェーンオイルが床に垂れることを防ぐために活用できます。自宅ガレージや駐輪場などの地面を保護したい場合、車体下に敷いて作業しましょう。
注油前にまずは洗浄を!

バイクチェーンのオイルメンテナンスをする場合、注油と洗浄はセットです。洗浄を怠って注油だけおこなっていると、スラッジなどでシールチェーンのOリングが傷ついてしまい、劣化が早まります。燃費も悪くなるため、注油の際は必ず洗浄から始めることがオススメです。バイクチェーンの洗浄方法は、以下を参考にしてみてください。
また、バイクチェーンの洗浄をおこなう際は、以下の工夫を取り入れると作業をスムーズに進められます。
正しいチェーンの注油手順
ドライブチェーンの注油は正しい手順でおこなわないと、走行時にオイルが飛散して周辺パーツの劣化を早めてしまう可能性があります。以下の手順を参考に、バイクチェーンの注油をおこないましょう。
チェーンオイルを吹き付ける際のポイントは、次の3点です。
オイルの拭き取りが不十分だと、走行中に車体に飛散するだけでなく、タイヤの底面に付着して転倒のリスクが高まるため注意してください。
まとめ
最後に、注油のポイントをおさらいします。
本記事は、2020年2月28日の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。