バイクのスパークプラグ（点火プラグ）の役割と交換時期について
スパークプラグは、バイクのエンジンにとって欠かせない役割を持つ点火装置です。今回は、スパークプラグの詳しい働きや交換方法についてご紹介します。大切なバイクをセルフメンテナンスしたい方や、エンジンのかかりに違和感を持っている方は必見です。
点火を行う仕組みとプラグに掛かる負担
スパークプラグは、プラグに流された電流によって火花を散らし、エンジン内で圧縮された混合気を爆発させることで瞬間的に大きなエネルギーを生み出しています。点火の際にスパークプラグに流れる電流は2万〜3万ボルトと言われており、これは家庭用のコンセントに流れる電流100ボルトのおよそ200倍〜300倍もの電圧となります。
この数字からもわかるように、スパークプラグには高電圧の負担が掛かるだけでなく、エンジンが動き続けている間も混合気の爆発による圧力が掛かり続けているため、日常的に大きな負担が掛かっています。
スパークプラグに起こりやすいトラブルと交換目安
一見、目立たない小さなパーツですが、スパークプラグにトラブルが起こるとエンジンの始動が悪くなるだけでなく、運転中に突然エンジンが止まってしまう等、予期せぬトラブルに発展してしまう可能性があります。そのような危険を事前に防ぐためにも、スパークプラグの定期的な点検が欠かせません。スパークプラグが劣化することにより起こりやすい症状としては、下記のような症状が挙げられます。
上記のことから、スパークプラグの寿命を考えて走行距離に応じた交換を心掛けましょう。使用しているプラグの種類によっても寿命に若干の違いがありますが、一般的には3,000km〜5,000kmの走行で1度交換を行うのが望ましいと言われています。
交換方法と注意点
スパークプラグの交換は、バイクメンテナンスの中でも比較的簡単な部類だと言われています。ただし、セルフメンテナンスを行う際は下記の手順と注意点を必ず守りましょう。
1.プラグキャップ（プラグコード）を手で引き抜く。
2.プラグサイズにあったプラグレンチで、反時計回りに回しながらプラグを緩める。
3.スパークプラグを外し、新しいプラグと差し替えたら手でプラグを締めていく。
4.プラグレンチを用いて慎重にネジを締め、プラグキャップをはめる。
一般にスパークプラグの数はエンジンの気筒数と等しいため、点検の際は全ての気筒に使用しているプラグを点検します。また、ネジ山の傷・ネジ切れの原因となってしまうため、プラグを差し込む際は斜めに差し込んだり、強い力で締めすぎたりしないように注意しましょう。
おすすめ！人気のスパークプラグ5選
大手プラグメーカーであるNGKとDENSOの２社から、おすすめのスパークプラグを5つご紹介しましょう。
NGK イリジウム�宗〔椣族然福�900円〜2,300円程度
有名プラグメーカーのNGKが手掛けるイリジウムプラグです。電極にイリジウム合金を使っており、通常のプラグに比べると、以下のメリットがあります。
価格は高いですが、通常のプラグよりもカーボンが付きにくいなど、メリットが多くあります。プラグの性能を向上させたいライダーが選ぶ人気の製品です。
DENSO IRIDIUM POWER 目安価格：1,000円〜2,600円程度
電子関連の製品も手掛ける一方、プラグでも有名なDENSOのイリジウムプラグです。NGKのイリジウム�修鉾罎戮�0.2mm小さい0.4mm径の中心電極を採用しており、若干性能が良いともいわれています。少しでも性能が良いものを選びたいライダーにおすすめできるプラグです。
DENSO Two Tops 目安価格：800円程度
電極に使用されている金属の種類は、レアメタルではなくニッケル合金ですが、先端を細くすることで、通常のプラグよりも性能を向上させています。Two Topsは通常のプラグと比較すると、以下のメリットがあります。
イリジウムに比べると性能は劣る可能性がありますが、レアメタルを使わないことで価格が安く抑えられています。今よりも性能が良いプラグに替えたいときには、導入しやすい製品でしょう。
NGK 標準プラグ 目安価格：280円〜700円程度
一般的なプラグであり、ネットショップなどでも人気のあるプラグです。信頼の高いNGK製で価格も安いので、ストック用パーツとしておすすめできます。高性能プラグも良いですが、そこまで求めないというライダーにとっては、十分な性能を兼ね備えたプラグでしょう。
DENSO IRIDIUM RACING 目安価格：2,300円〜4,100円程度
名前の通り、サーキットなど高速走行に多用するバイクに適したプラグです。通常のプラグとは以下の違いがあります。
レース用バイクは、普通に走っているよりも振動が大きくなるので耐振性に優れていなければなりません。また、高速で走るレース用バイクは、エンジン内部がとても高温になるため、熱価の高いプラグが求められます。そのため、通常のイリジウムプラグよりも、更に価格が高くなりますが、サーキット走行など高速域を走る際のバイクの性能を向上させたいライダーに推奨できるモデルでしょう。
まとめ
快適な走行には、スパークプラグの点検が必要不可欠です。交換方法は古いプラグを新品と交換するだけで、とてもシンプルですが、慎重な作業を要することも確かです。交換に自信が無い場合は無理な作業を控え、販売店に依頼しましょう。
本記事は、2016年11月16日の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。
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