オイル含まれる成分にはどんなものがある？オイル成分を徹底解説！｜グーバイクマガジン -公式サイト-

オイルにこだわりのあるライダーにとって、エンジンオイルに含まれている成分は気になるポイントではないでしょうか？このページでは、エンジンオイルに含まれている成分について徹底解説していきます。

ベースオイルは3種類

ベースオイルとは、エンジンオイルを作る際の基礎となるオイルのことです。このベースオイルに添加材を配合することにより、エンジンオイルは出来上がります。ベースオイルは「全合成油」「部分合成油」「鉱物油」の3つに分けられ、それぞれ性能が異なります。それぞれの特徴を見ていきましょう。

全合成油（化学合成油）：

原油を高いレベルで精製した高純度なオイルです。ベースオイル3種類の中で最もハイスペックですが、その分価格も一番高いです。耐熱性が高く油膜が強い。寒いコンディションでの始動性が良いなどの特徴があります。

部分合成油：

鉱物油に化学合成油をブレンドしたオイルで、鉱物油と化学合成油の中間くらいの性能を誇ります。また、値段も同様に中間の価格帯です。鉱物油の弱点である揮発性の高さと、寒いコンディションでの始動性の悪さを化学合成油によってカバーしています。

鉱物油：

上記２種よりも古くからあるオイルで、原油から有害物質を除去し精製して作られます。ベースオイル3種類の中で最も安価であるため、よく使われているオイルでもあります。性能は化学合成油や部分合成油よりも低いですが、通勤・通学などの用途であれば十分な性能を持ちます。

オイルに含まれる添加剤

エンジンオイルの基礎となるのは上記3種類のベースオイルですが、市販されているエンジンオイルには様々な添加材が加えられています。以下で、一般的に使用されることの多い添加材をご紹介します。

洗浄分散剤

洗浄分散剤はエンジン内のNOxやSOを中和し、燃料の燃えカスを洗い流す役目を果たす

粘度指数向上剤

温度が上がるとオイルの粘度が下がり油膜切れを起こしてしまうが、粘度指数向上剤を添加することで粘土変化を減らして油膜を保持する

流動点降下剤

オイルの流動点以下の温度になるとオイルが固まるため、低温下でもオイルが固まらないように流動点降下剤が添加される

酸化防止剤

エンジン内部には酸素や水分、燃焼ガスなどエンジンオイルを酸化させる要素が多いため、オイルを酸化しにくくする目的がある

消泡剤

エンジン内のクランクがエンジンオイルをかき回す際にオイルが泡立ってしまうため、それを防止するために消泡剤を添加する

このように、エンジンオイルにはいくつもの添加材が加えられています。この添加材の配合を調整することにより、メーカーによって様々な特性を持つオイルを開発しているのです。

オイルの品質を表す規格

オイルの品質を表す規格の代表的なものとして、“API規格”があります。これはオイルのグレードを表しており、ガソリン車用のエンジンオイルであれば「SA」～「SM」までのグレードに分けられます。Sの後ろのアルファベットが進むほど高グレードとなります。
似たような規格にJASO規格というものがありますが、こちらはグレードではなく特性を示すもの（優劣を示している訳ではない）なので、自分のバイクに合ったものを選ぶようにしましょう。

まとめ

• ベースオイルは化学合成油、部分合成油、鉱物油の3種類がある
• ベースオイルに様々な添加材を加えることでオイルの特性が変わってくる
• API規格はSの後ろのアルファベットが進むほど高性能なオイルだと分かる

本記事は、2019年8月30日の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。