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ウエイトローラーの役割とは?メンテナンス方法や交換時期を徹底解説!

ATのバイクに乗っていて、「最近バイクの加速や速度の伸びが悪くなった」「エンジンが唸ってうるさい」などと感じたことはないでしょうか?
たいていの場合、そのような症状はウエイトローラーの消耗による影響であることが多いです。ただ、ウエイトローラーが何か分からないという方も多いでしょう。そこでこのページでは、ウエイトローラーの役割やメンテナンスの方法をご紹介します。

ウエイトローラーの役割とは

ウエイトローラーは無段変速のAT車両、いわゆる“スクーター”と呼ばれるバイクの変速機構(プーリー)に使われている部品です。見た目は円筒形で、金属製のウエイトが樹脂でコーディングされています。
プーリーの中に通常は6個入っており、プーリーが回転する際の遠心力によってウエイトが外側までせり上がり、プーリーを押し上げ変速します。
ウエイトローラーはプーリーを押し上げる際に摩擦を受けるため、徐々にすり減ります。そのため、定期的な交換が必要な消耗部品となります。

ちなみに、遠心力で働く部品であるため重さによって変速のタイミングを変えることができます。

  • 軽い:加速はいいが速度が伸びない、エンジンが常に高回転寄りになる
  • 重い:加速は鈍いが最高速が伸びる、エンジンは常に低回転寄りになる

それぞれ一長一短なのでベストなセッティングを探る必要がありますが、基本的には純正の重さを使えば間違いありません。

ウエイトローラーの交換方法

ウエイトローラーの交換方法

ウエイトローラーの交換は少し難易度が高く、ショップに任せることをおすすめしますが、DIYで交換したいという方に向けて交換方法を解説します。なお、プロに任せた場合の工賃は部品代抜きで3,500~5,500円程度です (車両によって変動します)。

  • キックペダルとクランクケースの樹脂カバーを取り外す
  • クランクケースを留めているボルトを取り外し、ガスケットをちぎらないように慎重にクランクケースを取り外す
  • クランクシャフトのボルトをプーリーにホルダーを噛ませて取り外す
  • ドライブフェイス(手前のプーリー)を取り外す
  • クラッチ側のプーリーを手で押し広げ、Vベルトを取り外す
  • プーリーボス(奥のプーリーの軸にあるカラー)とワッシャーを取り外す
  • 奥にあるドライブプーリーを引き抜き、中にあるウエイトローラーを取り出す
  • 新品のウエイトローラーを向きに気を付けながらプーリーにセットする(遠心力によって押しつけられる壁側にウエイトローラーの表をセットする。ウエイトローラーの表は樹脂のコーティングがヘリにまで回り込んでいる側)
  • ドライブプーリーを組み込みVベルトをセットする
  • 取り外したときと逆の手順で組みなおす(組付け完了後にVベルトがたるんでいても問題ない、駆動がかかれば元に戻る)

※グリスはプーリーボスにのみ塗布すれば十分です。ウエイトローラーは無給油樹脂で出来ているためグリス塗布の必要はなく、むしろVベルトに飛散すると滑りの原因となるため推奨しません。

上記の手順でウエイトローラーの交換は完了ですが、消耗部品である

  • Vベルト
  • スライドピース
  • プーリー

これらも劣化が見受けられれば同時に交換することをおすすめします。

ウエイトローラーの交換時期の目安は?

ウエイトローラーの交換目安は主に走行距離を基準として判断します。

  • 早ければ1万kmごとに交換
  • 遅いものでは2万kmごとに交換

一般的な基準は上記の通りですが、車種によっては例外もあります。異変が感じられたら1万kmに満たない場合でもチェックすることを推奨します。なお、車検が必要な250cc~のビッグスクーターであれば車検毎に点検してもらうのが確実でしょう。

まとめ

  • ウエイトローラーは遠心力の力で変速するための重り。重さで変速タイミングが変わる
  • ウエイトローラーの交換はプロに頼むと工賃が部品代抜きで3,500~5,500円程度。自分でやる場合は特にウエイトローラーの向きとグリスの塗布箇所に注意する
  • ウエイトローラーの交換時期の目安は、早ければ1万kmごと、交換遅いものでは2万kmごと

本記事は、2019年6月28日の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。

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