見た目もボテッとしているし、排気量も400ccだから、DR-Zはオフ車のなかでは鈍重なイメージを持たれがち。でもこれは大きな間違いだ。

　たしかに、車体はオーソドックスな設計だけど、ものすごくバランスがいい。だから、ウィリーもビシッと決まる。「ウィリーなんかしないから関係ないや」なんて言うなかれ。ウィリーって、意外とバイクの扱いやすさやバランスの良さを計る、目安となるんだ。

　そして、車体バランスがいいから、ダートで足を着いて支えなければならないシーンが少なめ。だから車体は250ccより大きくて重いけど、それがあまり気にならずに走れるのだ。オフ経験者なら、すぐ手なずけられるはずだ。

　とは言え、オフ初心者が未舗装路デビューするのには向かない大きさと重さなのも事実。オフを走るなら、あくまで自分の腕と相談しつつ、というところか……。

　ちなみにSMも、高性能パーツを多く専用装備しているにもかかわらず、Sと同じく扱いやすい。どのレベルのライダーでも、舗装路で楽しくスポーツできる！