運転免許の種類を、順に説明していこう。まずは、排気量50ccまでのバイクに乗れる原付免許。バイクの運転免許としては基本中の基本。それだけに比較的簡単に取得することができる。試験の内容も学科のみだ。
なお、原付バイクは、クルマの普通免許や中型、大型免許、それに大型特殊免許でも乗ることができる。もちろん、上のクラスにあたる普通二輪免許でも運転可能だ。
次に普通二輪免許だが、そのなかには小型限定という条件付きの免許がある。その普通二輪の小型限定は、排気量125ccまでのバイクに乗れる免許だ。
125ccクラスのバイクといえば、50ccと違い法定最高速度は60km/hだ。しかも、250ccクラスのバイクに比べ維持費が安いので、実用性は高い。しかし普通二輪小型限定免許を取るために教習所に通う例は少ない。つまり、上位免許の普通二輪免許を取って125ccクラスのバイクに乗っているケースも少なくないのだろうと想像することができる。
なお、普通二輪小型限定免許には、さらにAT限定の免許がある。これは、クラッチ操作の不要な車両のみ運転できる免許だ。たとえば125cc以下のスクーターなどがその代表例だ。そのほか自動遠心クラッチのスーパーカブ90やKSR110なども運転できる。
続いて、普通二輪免許。これは400ccまでのバイクに乗れる免許だ。かつての中型限定二輪免許に相当するもので、自動二輪免許の入門クラス的な位置づけと考えて差し支えないだろう。
この普通二輪免許にも、やはりAT限定がある。250ccや400ccのビッグスクーターに乗るだけであれば、この普通二輪AT限定免許を取得すればいい。
ちなみに、16歳で取れるバイクの免許は、普通二輪までである。その上の大型二輪免許を取得できるのは18歳以上となる。
さて、その大型二輪免許であるが、これは排気量の制限なしで、どんなバイクにでも乗れる免許だ。リッターバイクはもちろん、5700ccのボスホスにだって乗れる。
この大型二輪免許は、昔のナナハン免許に相当するものだ。当時は中型限定からの限定解除試験に合格するのが非常に困難だったので、多くの中型免許ライダーにとっては憧れの免許であった。
しかし今の大型二輪免許は、教習所に通うことで技能試験が免除になる。その気になればだれでも取得することができる。とはいえバイクを選ぶ際に排気量での制約がなくなるわけだから、やはり、バイク乗りにとっては憧れの免許であることには違いない。
なお、大型二輪免許にもAT限定がある。ただし、この大型二輪AT限定免許は、排気量の上限が650ccまでとなる。
余談となるが、3輪のトライクに乗る場合は、4輪車の普通免許以上が必要になる。いっぽうで、側車の付け外しをして走れるサイドカーなどは、二輪の免許がないと乗ることはできない。
それでは実際の免許の取り方について、次のページでじっくり説明していくことにしよう。 |