バイクのタイヤ交換を自分で行う方法と必要な道具
タイヤの溝の深さは、道路運送車両法で「0.8mm以上」と定められています。摩耗が進んで溝が浅くなると、タイヤのトレッド面の溝にある突起部分が顔を出し始めます。これは「スリップサイン」と言い、スリップの危険性を警告するサインです。安全のため、出来る限り早めの交換を心掛けましょう。今回はバイクのタイヤ交換方法を紹介します。
自分でも出来るタイヤ交換
交換用のタイヤには、スクーター向けの小さいサイズのタイヤからスポーツ用のハイエンドなモデルまで様々ですが、街乗りスクーター用の安いものなら数千円から入手出来ます。
特性が違う様々なタイヤが流通しているので、目的に合わせて最適なタイヤを選びましょう。メーカーが指定している標準サイズ・同じ構造(チューブレス式/チューブ式等)のタイヤを選ぶのがおすすめです。タイヤの側面には4桁の生産管理番号が表示されており、「生産週を意味する2桁の数字」+「生産年を示す西暦年の下2桁」を示しています。「1215」なら「2015年の第12週」を意味します。

技術的に不安があればショップに依頼
新しいタイヤの購入時に交換を併せて依頼しても、取り付け工賃は別途必要なケースが多いです。タイヤによっては工賃の方が高くなるケースが良くあります。タイヤよりも高い工賃を払うのは抵抗があるというバイクユーザーの中には、タイヤ交換も自分で行う人も多いようです。四輪自動車に比べれば、ジャッキアップの必要も無いので、チャレンジしやすいはずです。
技術的に不安がある方は、タイヤ選びの段階から馴染みのあるバイクショップやガソリンスタンドに相談するのをおすすめします。万が一困った時のヘルプや、作業後に不安が残った時の最終チェックを託せるようにしておけば安心です。
タイヤ交換の具体的な準備&作業
スパナやレンチ等の基本工具があればホイールの脱着は可能ですが、タイヤ交換のためには以下の工具がさらに必要となります。
・タイヤレバー
ホイールからタイヤを外す/着ける際に必要です。2本あると作業がよりスムーズです。
・エアゲージ
空気圧の計測計です。アナログのシンプルなものなら比較的安価に入手可能です。
・ムシ回し
タイヤの空気漏れを防ぐムシ(バルブの部品)を外すための工具です。
[具体的な作業の流れ]
1.ホイール、マフラー等を外す
2.ホイールのバルブにムシ回しを挿入して空気を抜く
3.ビード落とし:タイヤレバーをホイールとタイヤの間に差し込み一周させ、ビード(タイヤをホイールと密着させている部分)をホイールから外す
4.タイヤ外し:タイヤレバーでタイヤを外す
5.新しいタイヤの組み込み
6.ビード出し:タイヤレバーを使ってビードをホイールにはめ込む
7.エアー注入
8.組付け・ホイールバランス調整
個人差もありますが、最初は慣れないと数時間はかかるかもしれません。時間的に余裕のある時を選び、いざという時のための勉強としてトライしてみるのがおすすめです。
まとめ
摩耗や劣化が進んだタイヤでバイクに乗り続けるのは危険です。タイヤのメンテナンスやタイヤ交換の方法を覚えておけば、万が一の時に安心出来ます。もちろん、技術的に不安な場合は販売店にお願いするのが安心です。
本記事は、2016年6月16日時点の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。