バイクのラジエター修理・清掃や冷却水(クーラント液)の交換方法
エンジンの調子が悪いと感じたら、ラジエター部分の点検のサインかもしれません。400cc以上のバイクには車検が義務付けられているため定期的な点検も可能ですが、それより小さな排気量のバイクでは意識的に点検を行わなければいけません。今回は、ラジエター修理・清掃や冷却水の交換方法について詳しく解説します。
ラジエター点検の重要性
ラジエターとは水冷式エンジンを搭載したバイクに設けられるパーツで、走行時に発生する熱を冷ます役割を持っています。ラジエターとエンジンを繋ぐパイプやラジエター内部は氷点下でも凍結しない冷却水(クーラント液)で満たされており、これは走行により自然と劣化したり嵩が少なくなったりします。
冷却水が減ってしまうとエンジンの熱を十分に冷ますことが出来ず、エンジントラブルが起きやすくなるので注意しましょう。冷却水の残量や劣化具合は外見から判断出来ないため、定期的なラジエター点検が欠かせません。また、点検時はラジエター部のファンやボルト下のワッシャー、キャップのゴムパッキンに劣化が無いかも同時に確認しておくのがおすすめです。

古くなった冷却水を抜く方法
長年交換をしていない冷却水は時間の経過と共に劣化しており、ひどい場合は冷却水に塵等の細かな汚れが溜まっている場合もあります。冷却水の交換は2年に1度を目安にするのが一般的ですが、バイクに乗る頻度によってはもう少し期間が早まる場合もあります。
冷却水を抜くには、まずエンジンが冷めきっていることを確認し、ラジエターキャップと冷却水が通るパイプのドレンボルトを緩めます。ボルトの位置は車種によっても若干異なるため、事前に確認しておきましょう。この時、緩めたボルトからすぐに冷却水が流れ出てくるため、事前に受け皿となる容器を置いておきましょう。
新しい冷却水を入れる方法
古い冷却水を抜ききったら、ドレンボルトを締めて新しい冷却水を注ぎ入れる作業を行います。もしも、古い冷却水に多くの汚れが確認出来たら、注入前に一度ラジエターやパイプ内部を水洗いしましょう。また、新しい冷却水は使用する商品に記載されている注意書きに従って、規定量の水で希釈する必要があるので忘れずに行いましょう。
ラジエター口からゆっくりと満タンになるまで冷却水を注入した後は、一度ラジエターキャップを閉め、エア抜きのために車体を軽く揺すります。何度か繰り返し、冷却水の嵩が減らなくなったらバイクにエンジンをかけましょう。すると、パイプ全体とエンジン部に冷却水が循環し、再び冷却水の嵩が減ります。これらの動作を繰り返し、ラジエターが完全に冷却水で満たされるようになったら冷却水の交換、ラジエター修理は完了です。
まとめ
ラジエターの修理では、一般的にラジエター周辺パーツの点検や冷却水の交換を行います。今回の修理手順は販売店でも行われている方法ですが、販売店ではより綿密な清掃や次の交換時期のアドバイス等を行っています。ラジエターのメンテナンスに自信が持てない場合は、無理して行わず販売店へ整備を依頼することをおすすめします。
本記事は、2016年9月16日時点の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。