バイクのブレーキホースやブレーキフルードの交換方法
安全な走行を続けられるのはブレーキがあるからです。ブレーキフルードやブレーキホースの品質や状態は、ブレーキの効きにも関わってきます。ここではバイクのブレーキホースやブレーキフルードの役割やメンテナンス方法をピックアップしました。
ブレーキホースとフルードの役割

ブレーキレバーを握ることでブレーキキャリパーへ圧力が伝わり、ブレーキパッドがディスクローターに押し付けられて減速が始まります。ブレーキレバーからの圧力をブレーキキャリパーへ伝えるのがブレーキホースの中に満たされているブレーキフルードです。ブレーキオイルと呼ばれることもあります。
純正のブレーキホースの多くはゴム製で、熱によって膨張しやすい性質があります。ブレーキホースの膨張で若干の油圧の変化がありますが、ブレーキが効くまでの「遊び」と捉えられることがほとんどです。
ブレーキホースを交換するとブレーキングのフィーリングが変わる
ライダーの中にはこのブレーキの「遊び」による制動距離の伸びや、ブレーキレバーを握った時の感覚を嫌う方もいます。純正はゴム製のブレーキホースですが、膨張伸縮が少ないステンメッシュ製のブレーキホースへカスタマイズすることで、「遊び」が少なくなり、握ると同時にダイレクトにブレーキが効きやすくなるとされています。強く握りこまなくてもブレーキが効き始めるので、繊細なブレーキングが要求されるスポーツバイクには最適です。
ただし、初心者がステンメッシュタイプに変えると、ブレーキの効き始めが早いことと、遊びが少ない分ブレーキレバーを強く握りしめてしまうことで、タイヤロックやそれに伴う転倒に繋がることも考えられます。まずは純正の状態での運転を行い、慣れてきたタイミングでカスタマイズを始めるといいかもしれません。
ブレーキホースのメンテナンスやフルードの交換方法
純正のブレーキホースはゴム製のため、経年劣化が懸念されます。紫外線や風雨による劣化もありますので走行距離を問わず2〜3年に一度交換をしましょう。メンテナンスとしては、定期的に目視でひび割れやフルード(オイル)漏れが無いかを確認します。ブレーキフルードも劣化しますので、2年に1度を目安に交換をします。
ブレーキフルードは熱によって膨張と伸縮を繰り返すと、中に気泡が入ることもあります。この気泡が油圧を邪魔してブレーキの効きが悪くなる「ベーパーロック現象」が起こることがあります。こうしたことを防ぐためにも、車検ごとに交換をすると安心です。
ホースやフルードはセルフで交換が可能ですが、古いフルードの廃油処理が面倒ですし、専用の工具や作業しやすい場所が必要になります。整備に自信が無い方は、販売店へ依頼をすることをおすすめします。
まとめ
日頃のメンテナンスでブレーキのコンディションを守ることが出来ます。自分の走りを追求する方はカスタマイズでブレーキホースを交換してもいいかもしれません。ただし、ファッション性重視で安易に交換せずに、良し悪しをしっかり理解したうえで行うようにしましょう。
本記事は、2016年12月9日時点の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。