バイクのスロットルの仕組みやメンテナンス方法
いつもと変わらない走行をしていて、グリップの戻りが悪くなったと感じたことはありませんか。そんな時は、スロットルのメンテナンスを行うサインかもしれません。今回は、スロットルの仕組みや種類、ワイヤーへの注油等のメンテナンス方法を解説していきます。
スロットルの仕組みと種類
スロットルは、一般的に「アクセル」を指して用いられます。バイクにおいては単にアクセルを指す場合はもちろん、スロットルグリップ部を指して用いられる場合もありますが、広い区分で考えれば大きな違いは無いかもしれません。ここでは、アクセルを指して解説していきます。
スロットルの簡単な仕組みとしては、下記のように覚えておきましょう。
スロットルの開閉を行う→スロットルワイヤーが動作する→スロットルバルブが開閉する→必要な混合気が送り出される→エンジンが動作する
このスロットルには、スロットルワイヤーの動きに合わせて弁が開閉する機械式スロットルと、電子システムが搭載され、コンピューターの判断で弁の開閉を行う電子制御スロットルがあります。
スロットルワイヤーのメンテナンス方法
スロットルの開閉がスムーズに行えない場合や、戻りが極端に悪いと感じた場合は、走行中のトラブルを防ぐためにもスロットル周辺のメンテナンスを行う必要があります。上記の症状が見られた際は、スロットルワイヤーへの注油を行いましょう。
手順としては、まずキャブレターから上下(引き側、戻し側)のスロットルワイヤーを外し、専用のクリーナーを用いてワイヤー内を洗浄します。次に、ワイヤーにチェーンオイルやワイヤーグリス等の潤滑油を注油し、十分に注油が完了したら各パーツを元に戻してスロットルの動きを確認します。スロットルワイヤーへ十分に注油が出来ていれば、グリップが素早く「ストン」と戻ります。
セルフメンテナンス時の注意点
スロットルワイヤーの洗浄や注油に用いる液の判断が付かない場合は、迷わずショップスタッフや販売店へ確認しましょう。潤滑油に適さない商品の使用は、予期せぬトラブルの原因となってしまう場合があります。
また、スロットルワイヤーは、時に「アクセルワイヤー」と呼ばれる場合がありますが、いずれも指しているパーツは同じです。交換用のパーツやオイル等を購入する際は、アクセルワイヤーと呼ばれていても困惑しないようにしてください。
まとめ
スロットルは、放っておくとエンジンパワーを十分に発揮出来なかったり、スロットルワイヤーの断線が起きたりする可能性もあります。万が一のトラブルを防ぐためにも、定期的な点検を行いましょう。メンテナンスに自信が無い場合は、無理せず販売店へ依頼するのがおすすめです。
本記事は、2016年11月16日の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。