バイクのバルブ（エンジンバルブ）の仕組みや役割｜グーバイクマガジン -公式サイト-

エンジンの中では、どのような仕事をしているのかわからない方も多いのではないでしょうか？エンジンの中ではガソリンを燃料として投下するためにエンジンバルブが活躍しています。この役割や構造を知ることで、理解が深まりバイクがもっと身近に感じられるはずです。

エンジンバルブとは

バルブは「弁」を指す言葉です。バイクのエンジン内部には、ガソリンと空気を吸い込むための入り口と排気ガスを排出するための出口があります。これを一つのシリンダー内で行っており、その入り口と出口の開閉を担う部品をエンジンバルブと呼びます。

バルブそのものは大きな部品ではありませんが、バイクの動力には欠かせない大きな役割を担っています。ガソリンと空気の混合気を圧縮してピストンへ送る役目のバルブと、燃やした後の排気ガスをエグゾーストパイプへ送る役目のバルブは2本で1セットです。バイクの性能によって4本で1セットというタイプも一般的です。

バルブの役割と構造

バルブ本体はラッパのような形状をしています。単体で動くことはなく、スプリングとカムが付いており、カムが回転することによってスプリングが伸縮しバルブが動く仕組みになっています。これによって吸気と排気のリズムが生まれ、バイクの動力に変わります。

この吸排気のリズムは、カムを動かすためのチェーンの長さによって決まります。そのため、何周期かに1度、吸排気バルブがそれぞれ同時に開く時間（オーバーラップ）があります。ここで吸気と排気が同時に起こり、タンブル流と呼ばれる縦渦が発生します。時折、吸気と排気の流れを崩すことで燃焼効率が上がります。

バルブの数は関係あるのか

先にも触れましたが、バイクのエンジンには1つのシリンダーに2個のバルブが付いている2バルブと、4個のバルブが付いている4バルブタイプの物があります。このバルブの数が多ければ、より多くの混合気をピストンへ送り出すことが出来るので、エンジンの回転力を高めることが出来ます。

もちろん、2バルブエンジンが劣るわけではありません。2バルブの場合、有効面積が狭いため、混合気を送り出す圧力が高まり、吸気スピードが速くなるメリットがあります。エンジン回転数が低くても効率よく混合気を送りこめるので、力強い走りが期待出来ます。

まとめ

エンジンバルブの本数の違いには、それぞれメリットがあることがわかりました。また、エンジンの機構には欠かせない部品です。バルブの摩耗や煤汚れといった部品の劣化でエンジン性能が劣る場合も考えられます。ガソリンや添加剤の品定めには特に気を付けましょう。また、専門店で定期的に点検を受け、大事なバイクを長く乗り続けるようにすることが重要です。

本記事は、2016年9月16日時点の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。