バイクのETCは移設できる?費用・再セットアップ方法・注意点まとめ
ETCを取り付けたバイクを買い替える際、既存のETC車載器を新しいバイクに移設できるのか気になる方も多いのではないでしょうか。
今回は、バイクのETCの移設可否をはじめ、再セットアップの方法や費用・所要時間の目安、移設時の注意点、再セットアップ不要のケースについて解説します。ETCに関する理解を深めることで、移設作業をよりスムーズに進められるでしょう。
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バイクでもETCの移設は可能
バイクに取り付け済みのETC車載器は、新しく買い替えたバイクに移設が可能です。ETC車載器はモデルによって本体価格が異なりますが、新しく買い替えると2万円前後の出費になります。前のバイクに取り付けていたETC車載器が引き続き使用できるのであれば買い替える必要はないので、移設を検討しましょう。
ただし、ETC車載器の本体内部にはバイクのナンバーをはじめとした車両情報が初期セットアップ時に登録されているため、移設の際は必ず再セットアップが必要です。
ETC移設に必要な再セットアップ方法
ETC移設の際の再セットアップはセキュリティの関係上、個人で行なえません。ここでは、再セットアップの依頼先や手続きの流れ、必要な持ち物について押さえておきましょう。
再セットアップはバイク専門店に依頼
ETCのセットアップは、不正を防止するために高度なセキュリティ技術が施されています。ETC移設・再セットアップは個人で行なわず、認可を受けている専門業者(二輪ETC取扱店もしくはディーラー)に依頼してください。
ETC移設・再セットアップに対応しているバイクショップには、「二輪ETC登録店章」や「二輪ETC2.0登録店章」が掲示されています。作業を依頼する前に、ホームページや店頭で必ず確認しておきましょう。
再セットアップの流れ(申し込み→必要書類→作業→確認)
ETCの再セットアップは、先述のとおり「二輪ETC登録店章」や「二輪ETC2.0登録店章」のある店舗で行なう必要があります。作業を依頼する際の流れは、大きく分けて「申し込み⇒必要書類の提出⇒作業⇒確認」の4ステップです。
申し込み方法については、従来方式では二輪ETCの再セットアップを受け付けている店舗で「セットアップ申請書」に記入する形でした。しかし、2024年12月以降はペーパーレスで申し込む新方式が順次導入されており、2026年度には全店舗で切り替えが完了する予定です。
新方式では、基本的にスマートフォンを使用して申し込みを行ないます。大まかな流れは以下のとおりです。
スマートフォンを利用しない場合は所定の委任状に必要事項を記入し、登録店が代行入力する形で手続きを進めます。なお、上記申し込み手続きの所要時間は30分~1時間程度です。
再セットアップの必要書類
ETCの再セットアップを行なう場合、作業申し込み時にいくつかの書類が必要となります。再セットアップにかかる時間は30分程度ですが、必要書類に不備があると後日対応になることもあるので注意してください(※再セットアップの所要時間は時期や実際の状況によっても異なります)。
ETCの再セットアップを申し込む際の必要書類は、以下のとおりです。
・車検証(原本)
再セットアップはETC車載器に車両情報を登録する作業なので、車検証の原本が必須です。原本を持ち出せない場合は、事前にバイクショップへ問い合わせ、「コピーでも可能かどうか」を確認しましょう。
・免許証
ETCの再セットアップ時の本人確認書類として必要です。
・セットアップ申請書
バイクショップへ直接足を運ぶ場合は、店頭でセットアップ申請書を受け取ることができます。インターネットから申し込みを行なう場合は、セットアップ申請書を事前にダウンロードしたうえで、必要事項を記入して送付する必要があります。
・委任状(代理人が行なう場合)
バイクの所有者以外がバイクショップを訪れてセットアップを申請する場合、委任状とバイク所有者の本人確認書類が必要です。
また、ETCの再セットアップには以下のものが必要です。
・ETC本体
再セットアップ時はバイクと一緒にETC本体を持参します。バイクにETCが取り付けられている場合、本体を取り外す必要はありません。
・ETC電源ケーブル
ETC本体のみを持参する場合、ETCの電源ケーブルを忘れずに持参してください。車両情報などを新たに書き込む際に必要となります。
ETC移設の費用・時間の目安
バイクのETCを移設する際に気になるのは、「費用はいくらかかるのか」「作業にどれくらい時間がかかるのか」の2点ではないでしょうか。
ここでは、再セットアップ費用の相場、工賃が別途発生するケース、作業時間の目安について詳しく解説します。
再セットアップ費用の相場
再セットアップにかかる費用は、3,000~5,000円程度が相場です。店舗によって多少変動しますが、相場と大きな差が生じることはありません。
なお、ETCの再セットアップは「登録料」を含む手続きであるため、二輪ETC取扱店もしくはディーラーに依頼する必要があります。再セットアップ費用には「登録料」が含まれている関係上、審査を通過した登録店しか実施できないため、ユーザー自身がセットアップを行なうことは不可能です。
なお、再セットアップ費用はETCの移設、あるいは車両変更のたびに発生します。
工賃が別途かかるケース
ETC本体の取り外しや再取り付けを店舗に依頼する場合は、作業スタッフに対する工賃も別途発生します。工賃の相場は5,000~1万円程度ですが、店舗によって異なるため、事前に確認しておくことが大切です。また、配線の取り回しやバイクの車種によっては、さらに高額な工賃を請求されるケースもあります。
再セットアップ費用と工賃の合計は、一般的に8,000~1万5,000円程度です。ショップによってはセット料金で提供している場合もあるので、料金メニューを事前にチェックしておきましょう。
作業にかかる時間
ETCの再セットアップ作業のみであれば、30分~1時間程度で完了します。ただし、本体の取り付け位置の変更や配線作業を含む場合は1~2時間程度かかることが多く、特殊な車種への移設やカウルの脱着作業が必要な場合はさらに時間を要する可能性があります。
また、店舗の混雑状況によっては即日対応が難しいこともあるため、スムーズに作業を進めたい場合は事前予約をおすすめします。
バイクのETCを移設するときの注意点
バイクのETCを移設する際は、以下の点に注意が必要です。
ETC車載器は自分で取り付けてはいけない
既述のとおり、ETC車載器の取り付けは「二輪ETC取扱店」へ依頼する必要があります。高速道路利用時の安全性の観点から、原則として個人での取り付けはできないので注意しましょう。個人で取り付けたETC車載器は、再セットアップの申請を受け付けてもらえないだけでなく、問題が生じた際は個人が責任を負うことになります。
バイクの乗り替えなどによりETCを移設・再セットアップする場合は、取り付け作業も含めて専門店に依頼するようにしましょう。
ETC車載器の二輪車と四輪車の併用は不可
ETC車載器には「二輪車用」と「四輪車用」の2種類があります。ETCカードはどちらでも使用できますが、ETC車載器本体は「防水性」や「防塵性」「耐振動性」などの構造の違いから共有できません。また、二輪車用のETC車載器には、個人情報を本体に登録する必要があります。
再セットアップを怠ると高速道路で利用できなくなる
ETC車載器は、車両情報(ナンバー・車種)とセットで登録されているため、ETCの移設や車両変更を行なった際は必ず再セットアップが必要です。これを怠ると、登録情報と実際の車両が一致しない状態となり、ETCシステムが正常に作動しなくなる恐れがあります。
そのまま高速道路を走行すると、ETCゲートが開かず、ブレーキが間に合わずにバーに衝突したり、急ブレーキによる事故を招いたりする危険性があります。こうした事態は弁償・賠償の問題に発展するだけでなく、重大事故につながる可能性もあるため、必ず再セットアップを行なってください。
さらに、再セットアップが未実施のまま利用を続けると、誤課金や通行記録の不整合が発生することがあります。
ETCシステムは国土交通省の管理下にあるため、再セットアップを行なわずに使用することは公式ルール違反と同義です。利用停止や追加料金の請求といったリスクもあるため、必ず正規の登録店で再セットアップを行ないましょう。
再セットアップに工賃や部品代がかかることもある
再セットアップの際、ETC車載器の「車載器登録番号」と「型式登録番号」が確認できない場合、バイクからETC車載器を取り外す工賃(5,000円前後)が発生する場合があります。
前回の取り付け時やセットアップ時にETC車載器の情報を控えていれば、取り外し工賃は発生しません。通常、ETC車載器の情報は本体裏側のラベルに記載されています。次回のセットアップのためにも、ETC移設の際はETC車載器の情報を控えておくとよいでしょう。
また、ETC車載器の取り付け部品に故障があったり、配線に不具合が見つかったりした場合は、追加で部品代が発生する可能性があります。再セットアップをスムーズに進めるためにも、事前に見積もり内容をしっかりと確認しておくことが大切です。
再セットアップが不要なケースもある?
車両が変わる場合、原則としてETCの再セットアップが必須です。ただし、一定の条件に当てはまる場合、例外的に再セットアップが不要となるケースもあります。
以下に、再セットアップの要否がどのように判断されるかをケース別にまとめたので、ぜひ参考にしてください。
〇再セットアップが不要なケース
〇再セットアップが必要なケース
もし判断に迷う場合は、最寄りの登録店に相談するとよいでしょう。
まとめ
ETC搭載のバイクを買い替える場合、既存のETC車載器を新しい車両に移設可能です。ただし、移設にあたっては再セットアップと、車載器の取り外し・再取り付け作業が必要となります。セキュリティや走行安全性の観点から、これらの作業は個人では行なえず、認可を受けた登録店に依頼する必要があります。
再セットアップにかかる費用は3,000~5,000円程度ですが、取り外し・再取り付けの工賃は5,000~1万円程度と店舗によって差が大きい傾向にあります。少しでも費用を抑えたい場合は、事前に各店舗のホームページなどで料金を確認しておきましょう。
なお、バイクを売却する際、ETCの有無は査定額にほぼ影響しません。今後もETCを利用する予定がある場合は、取り外しや移設にかかる費用と新品を買い直す費用を比較し、コスト負担が少ない方法を選びましょう。
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本記事は、2025年11月4日時点の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。
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