バイク用ヘルメットやヘルメットシールドの選び方
バイク乗車時に装着が義務付けられているヘルメットは、転倒等の緊急時にライダーの生命を守ると同時に、デザイン性も求められる、バイクライフにとって重要なアイテムと言えます。最適なヘルメットを選ぶための基礎知識についてまとめました。
バイクのスタイルや乗り方に合わせて選ぶ
バイクは運転者の身体が剥き出しの状態で乗るものです。転倒の際に頭部を守るヘルメットの役割は重要です。バイク事故で亡くなる方の死因トップが頭部の怪我で、半数近くを占めている程です。ヘルメットを正しい方法で着用すれば、アクシデントの際にも頭部へのダメージを軽減出来ます。顎のストラップを締めてしっかり着用しましょう。
バイク用のヘルメットは他の用途のヘルメットと比較すると、頭部のダメージ軽減の他、風や雨に対する耐久性、さらに換気性といった機能が強化されています。
ヘルメットのタイプ別特徴
バイクショップでもウェブサイトでも、色とりどりのヘルメットが並んでいて、選ぶのに迷うかもしれません。バイクの種類によって様々な形に進化してきたヘルメットですが、大きく分けて5つのタイプがあります。以下、タイプ別に特徴を紹介します。
フルフェイスタイプ
顔全体を守るタイプです。レースにも使用出来る耐久性のあるものが多く、安全性が最も高いです。サイズが比較的大きく重いのに加えて、顔全体を覆うため内部は暑くなりがちです。眼鏡を使うユーザーには装着が難しいですが、安全性の高さを重視するならフルフェイスがおすすめです。初心者はまずこのタイプを選択するのがベターです。
システムタイプ
頭全体を覆う形から、顎の部分から顔全体がオープンになる形に自由に開閉出来るタイプです。フルフェイスと同等の衝撃防止・防風効果と、高い開放感を両立出来ます。ただし、パーツが多いためサイズが大きくなり、開閉する構造上、フルフェイスと比較すると強度は若干低くなります。
ジェットタイプ
後頭部と頬までを覆い、顔の部分がオープンになったタイプです。デザインがジェット戦闘機のパイロット用ヘルメットに近いため、こう呼ばれます。シールドやバイザーの有無等、バリエーションが多く、高速走行向きにアレンジすることが出来ます。ただし顔部分の防御性は下がります。
ハーフタイプ
ハーフヘルメットは別名ハーフキャップ型とも言い、耳から上を覆うタイプです。開放感があり軽量で、価格も比較的安い反面、転倒等の際はダメージを受けやすいです。あくまで近距離向きで、長距離の高速走行には不向きなタイプです。
オフロードタイプ
オフロードバイクに特化したタイプです。バイザーやゴーグル等が装着可能で、空気抵抗よりも細かい振動への耐久性を主に追及し、軽量かつ衝撃耐久性能は高いです。ただし、風や雨の影響を受けやすいので高速走行には不向きです。

ヘルメットの安全性を計る規格とは
バイク用ヘルメットの安全性を保証する規格には、様々なものがあります。中でも基本的な基準として確認しておきたいのが「ヘルメットSGマーク」です。SGとはSafe Goodsの略で、消費生活用製品の安全性を認証する制度です。バイク用ヘルメットはその中でも危険性の高い場面で使用する製品として、厳格な基準が定められています。
「JIS(日本工業規格)マーク」は落下試験等の性能テストを経て安全性を認定しているもので、125cc以下用と自動二輪車用が設定されています。他にも、より厳格な安全基準の「SNELL」、競技用ヘルメット向けにMFJ(財団法人日本モーターサイクル協会)が別途定めた競技用のJIS規格等があります。
こうした基準をクリアしていないヘルメットが流通している場合もありますから、購入の際によくチェックしてみてください。
シールドを交換して機能性をさらにアップ
フルフェイスやジェットタイプのヘルメットで、顔の前面をカバーしてくれる重要なパーツがシールド(風防)です。風や雨、埃、花粉等から顔を守ってくれるので、これを装着するとライディング時の快適性が各段に高まります。
基本的には透明なシールドが付属していますが、スモーク加工やミラー加工が施された交換用シールドを装着すれば、夏の強い日差しの下でも安全・快適に運転を楽しめます。形状も丸みを帯びたバブルタイプ等様々です。カラーバリエーションもあるので、ヘルメットや走る時期によって最適なシールドを選んで楽しみましょう。
おすすめ!人気のバイク用ヘルメット5選
バイクのヘルメットには高機能なものから、簡易的なものまで様々あります。今回はどれがいいのかわからない方のために、通常使いにも最適な以下の5種類のヘルメットをご紹介しましょう。
オージーケーカブト(OGK KABUTO) KAMUI-競轡蝓璽
KAMUIシリーズはOGKでも人気のモデルです。
ヘッドベンチレーションシステムを搭載。風を前方から取り入れて、リアベンチレーションから蓄積されている熱気を排出するように設計されています。そのため、フルフェイスタイプなのにとても通気性が良く、快適な状態を保てます。また、有害な紫外線を防ぐためのUVカットシールドを装備しており、目をしっかりと守りながら走ることができます。採用されている「MOFFあごひも」は、瞬間消臭素材MOFFを使用しているため、長期間臭いを抑制してくれるでしょう。SHOEIやAraiに比べると値段も手ごろで、コストパフォーマンスに優れているのも特徴です。
Arai ASTRAL-X
国内2大メーカーの1つであるAraiのツーリング用ヘルメットです。頭をしっかりと守りながらも、低重心化と軽量という特性により、長時間の装着でも疲れにくい仕様になっています。また、Arai独自の発泡体の一体成型技術で、ヘルメットにとって最も重要な緩衝効果が期待できます。フィッティング性能も向上しながら、締め付けを感じさせない装着感も特徴の一つです。
YAMAHA Y'S GEAR YX-6 ZENITH GIBSON
Y’S GEARシリーズの中でもロングセラーのGIBSONは、シールドやバイザーを付け替えることで5種類の形に変化し、あらゆるバイクの乗り方に対応できます。対応しているスタイルは以下の通りです。
また、スピーカーホールなどもついており、普段使いとしても使いやすいモデルになっています。
ショウエイ Z-7
フルフェイスなのに軽量で、かつコンパクトなフォルムが特徴で、高速走行時の空気抵抗を軽減してくれます。また、風切り音の発生を抑制し、長時間ライディングの快適性を向上してくれます。内装部分に圧迫感の少ないチークパッドを採用しているので、窮屈感や首への負担も少なく快適です。E.Q.R.Sを搭載しており、緊急時のヘルメット着脱も容易にできます。
バイクパーツセンター ヘルメット ハーフ ダックテール
シンプルなハーフタイプのヘルメットです。優れた特性はありませんが、コンパクトで持ち運びが簡単なので、バイクに常備しておけば友人や知人を急に乗せることになっても安心です。また、ミニバイクや街乗りが主なライダーにもおすすめできます。なお、フルフェイスと違い、風の影響を受けるのでゴーグルと組み合わせると良いでしょう。
まとめ
機能性の高いヘルメットやシールドを装備すれば、走行時の安全性や快適性は格段にアップします。乗る場面に最適のヘルメットを選べば、日々のライディングがより楽しいものになるのではないでしょうか。
本記事は、2016年7月14日時点の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。
最新記事一覧
-
バイクを維持する 2025.10.06 up バイクを長期保管する方法!数年~10年保管時の注意点と再始動時のチェック項目も紹介
-
バイクを維持する 2025.10.06 up バイクの車検は何ヵ月前から?前倒しのメリットや費用などバイク車検の基本を解説
-
バイク買取 2025.10.06 up バイクの書類をなくしたら?売却に必要な書類と紛失時の再発行方法
-
バイク買取 2025.10.06 up YAMAHA SR400を売って後悔・買って後悔する理由は?車体の魅力と価格高騰の背景を解説!
-
バイク買取 2025.09.19 up レブル250は買って後悔する?レブル250が人気の理由や後悔しないためのポイントを紹介
- もっと見る