排出ガス規制で原付バイクに乗れなくなる?排ガス規制の内容と125ccバイクの魅力も紹介
2022年11月に施行された「平成32年(令和2年)排出ガス規制」は、世界で最も厳しい排出ガス規制といわれるヨーロッパの「EURO5」と同等といわれています。
50侫丱ぅについては3年の猶予が与えられましたが、その期限である2025年11月が近づいています。
そこで本記事では、排出ガス規制の概要と規制が原付バイクに与える影響、125ccバイクの魅力などについて解説します。
そもそも排出ガス規制とは?
2022年11月、国土交通省はバイクについての新たな排出ガス規制を施行しました。それにより「2025年11月から原付バイクに乗れなくなるのではないか」と不安になっている方もいるかもしれません。
バイク業界を取り巻く環境に大きな影響をおよぼしている排出ガス規制とは、そもそもどのようなものなのでしょうか。
排出ガス規制とは?
排出ガス規制とは、国土交通省が定める道路運送車両法によって規定される、排気ガス濃度を規制する施策のことを指します。
測定される排気ガスは一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)、窒素酸化物(NOx)の3種類で、車検の際に測定される排気ガスが保安基準の数値内かどうかが確認されます。
排出ガス規制の目的と歴史
日本の排ガス規制の歴史は、1966年から導入されたガソリン車(自動車)に対する一酸化炭素(CO)の規制から始まっています。
当時アメリカの都市部では、排気ガスによるスモッグが問題になっていました。そして、人体に悪影響をおよぼす有害物質の削減を目的として、一酸化炭素(CO)と炭化水素(HC)の規制が設けられました。
そうした世界的な環境問題への意識の高まりもあり、日本でも排気ガス規制が始まったのです。その後、1973年には炭化水素(HC)や窒素酸化物(NOx)の規制が行なわれるようになり、さらに1978年には世界で最も厳しいといわれた排気ガス規制が施行されました。
現在は、地球温暖化の原因となる温室効果ガスの削減が目的となっていますが、排気ガス規制は段階的に厳しくなっています。
このような流れがあり、世界で最も厳しいといわれている欧州の「EURO5」と同等である「令和2年排出ガス規制」が施行されたのです。
排出ガス規制で原付バイクに乗れなくなる?
排出ガス規制が施行されたことで、実際にどのような影響があるのでしょうか。
令和2年排ガス規制は継続生産車にも適用
2020年12月から排ガス規制の対象となったのは、全排気量の新型車のみでした。しかし、2022年11月からは継続生産車も対象となり、令和2年排ガス規制をクリアしていない車両は販売できなくなりました。
ただし、原付一種については、2025年10月末まで排ガス規制の対象となるのを猶予されています。
「車載式故障診断装置(OBD供砲療觝楜遡害
令和2年排ガス規制により二輪車に対して、排出ガスを浄化する装置の劣化を監視する役割を果たす「車載式故障診断装置(OBD供法廚療觝椶義務付けられました。
OBD兇箸蓮⊆嵶召謀觝椶気譴織灰鵐團紂璽拭爾砲茲觴己故障診断システムのことで、車両故障診断情報のほか、速度、エンジン回転数などの情報も取得できます。
また、コンピューターが異常を検知した際は、チェックランプ点灯や警告音によりドライバーに知らせる機能があります。
令和2年排ガス規制では総排気量が50cc以下、かつ最高速度が50km/h以下の原動機付自転車を除く二輪車に、OBD兇瞭各が義務化されました。
50cc以下の原付バイクについては2025年10月末までという猶予期間が設けられているものの、OBD兇鯏觝椶垢襪伴崑硫然覆高額になってしまうことが危惧されています。
すでに購入済みの原付バイクは乗れる
バイクを取り巻く環境や法律が変化していくなかで、「現在持っている原付バイクは、このまま乗っていても大丈夫なのだろうか。」と不安に思っている方も少なくないでしょう。
しかし結論からいうと、メーカーは新たに原付バイクを生産することができなくなるものの、すでに消費者が購入済みの第一種の原付バイクは、引き続き乗ることができます。したがって現状では、焦って買い替えを検討する必要はないでしょう。
125ccエンジンの原付バイクは誕生する?125ccバイクの魅力
2023年9月、警察庁は、原付(原動機付自転車)免許で乗車できる排気量を、現状の50cc以下から125cc以下に見直す検討を進めると発表しました。対象となるのは排気量125cc以下で、最高出力を4kW(5.4ps)までのバイクです。
つまり、125ccのバイクが今までの50ccの原付と同じ区分になるかもしれないのです。
そこで、ここでは現在注目を集めている125ccバイクの魅力を紹介します。
維持費が安い
250ccと比較して125ccは車体価格が安く、排気量が小さいため燃費が良いのが魅力です。税金(軽自動車税)や保険料(自賠責保険・任意保険)、タイヤなどの消耗品も一般的に250ccより安く抑えられます。
また、保険会社によっても異なりますが、任意保険ではファミリーバイク特約も使えるため、単独で任意保険に加入するよりも費用を抑えることが可能です。
軽くて扱いやすい
125ccは250ccや400ccと比較して、車体が小さく軽量なモデルが多いため、女性でも扱いやすいというメリットがあります。
また、軽量であるために街乗りでの出足が早かったり、取り回しがしやすかったりするのも特徴です。いきなり250ccや400ccに乗るよりも、125ccバイクで似たような感覚をつかんでから乗り換えてもよいでしょう。
街乗りでもスピード感を楽しめる
50cc原付は30km/h制限がありますが、現行の125ccは独自の速度制限がないため、車や大型バイクなどと同じルールで走れます。そのため、50cc原付バイクと比べてスピード感も楽しめるのが特徴です。
また大型バイクの場合、街乗りではパワーがありあまってしまい性能を十分に楽しむのは難しいですが、125ccではちょうど良いスピード感で運転を楽しめます。
ただし、区分の見直しにより125ccが新原付バイクとなった場合には、30km/h制限が継続される見込みです。
二段階右折が不要
50ccの原付が特定の交差点で右折する際は、信号にしたがって2回右折する「二段階右折」をしなければなりません。
しかし、現行の125ccは二段階右折の必要がなく、車と同じ右折方法で交差点を通過できるという違いがあります。
ただし、区分の見直しにより125ccが新原付バイクとなった場合には、二段階右折のルールが引き継がれる見込みです。
二人乗りできる
50ccでは二人乗りが禁止されていますが、125ccでは免許を取得し、免許を交付されてから1年以上経過していれば、一般道でのタンデム走行(二人乗り)が可能です。
まとめ
環境問題が世界的にも注目されるなか、日本では「令和2年排出ガス規制」の施行やOBD兇療觝楜遡害修砲茲蝓▲丱ぅの排ガスに関する規制も厳しくなっています。
OBD兇療觝楜遡害修適用されるまで猶予があるとはいえ、適用されれば50cc原付の価格も高くなり、今までのように気軽に購入することは難しくなるかもしれません。
こうした状況のなかで注目を集めているのが125ccバイクです。中型や大型のバイクと比較して本体価格や維持費が安く、軽くて取り回ししやすいといった魅力があります。
現在50ccの原付バイクに乗っている方は、この機会に125ccバイクへの買い替えを検討してみるのも良いのではないでしょうか。
本記事は、2024年1月5日時点の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。
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