久しぶりの本格的ビックオフローダーが日本に上陸だ。ストロークの長いサスペンションやハンドル切れ角、車体の作りはバリバリの戦闘モード。アフリカの試乗会にも行ったが、腕のある人が乗ったら、800という大きさが信じられない走破性を見せる。未開の大地を突っ走って、こんなに頼もしく感じるバイクはない。
でも狭い日本でその性能が使い切れるのか?という疑問が出てくるだろう。心配ない。BMWは、どのマシンもそうだがオンロードでの快適性や性能を絶対に犠牲にする事がない。このマシンも例外ではなく、高速道路では素晴らしく快適だし、峠でもロードスポーツが真っ青になりそうな速さを見せる。タイトコーナーなら、間違いなく無敵。パニアやキャリアを使えば荷物だってたくさん積める。
そもそも日本で林道ツーリングに行こうとしたら80%は高速道路。ということはF800GSの性格は、日本の環境にピッタリなのである。
現在、欧米では四輪のラグジュアリーSUVと同じ感覚で、シティーユースに兄貴分の1200GSやKTM990ADといったビッグオフローダーを使う人が増えているというが、今までのマシンは日本人には大き過ぎて、あまりお薦めすることはできなかった。しかし、程よくコンパクトで、オンも得意なF800GSなら、日本のユーザーにもラグジュアリー・シティ・オフローダー的使い方を、提案することができる。
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