正直、跨って走り出すまでは、アクの強いキャラを想像していた。Vロッド系でも採用される240o幅のリヤタイヤを履きこなすのは難しい。リヤから揺すられるような挙動を感じるに違いない。カッコ優先、走り二の次。ま、見た目で買うのも良いだろう的文章を書くのかな、と、思っていたのだ。
しかし、どうだ。まるでカスタムバイクの特集本のピンナップになってもおかしくないようなソフテイル・ロッカーCは、あれれ? というぐらい普通に走る。癖がない。交差点でも変な切れ込みもなく素直だ。速度を上げてもリヤがドタバタすることもない。ツインカム96Bが発する鼓動を楽しむうちに、極太タイヤなんて忘れるほどだ。
ここまでは追いかけられまい。そんな声がハーレーの開発陣から聞こえてくる。それほど頭ひとつ抜けている。これは間違いなくお店で買える新車なのだ。
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