2スト全盛期時代から、元祖「闘う4スト」として、さまざまなシーンで活躍してきたKLX250が、今年4月にモデルチェンジされた。
この新型では、燃料供給にFIを新採用。同時に、外装パーツや足まわりを中心に、数々の改良を受けている。
さてその新型だが、まずエンジン特性がかなり高回転型になっている。正直なところ、オフロードでの極低回転域を使った走行では、神経質にならざるを得ないことも多い。しかしその反面、ギンギンに回転数を上げてやると、途端にストレスのない元気なエンジンへと変貌する。オフロードでもある程度の高回転を維持して走れるような上級者なら、これはこれで、楽しい設定と言えるだろう。
また、普段は舗装路走行だがタマにダートも走る、といったような使い方なら、この新型はライダーのスキルに関係なく楽しめそう。先代より腰がある前後サスは、アスファルトのコーナーを攻めても、けっこう楽しめた。ブロックタイヤなのでグリップ力そのものは低いが、車体の安定感とコントロール性が高いので、深く寝かせても不安は少ない。そして何より、ギャップや障害物がない舗装路の上であれば、だれでもウリであるエンジン高回転域での心地よさを堪能できるはずだ。
先代と比較するとだいぶ重くなっているのが、とくにオフロードファンにとっては残念なところだが、街乗りメインで使うなら、十分に楽しめるモデルだ。