MP3で、フロント2ホイールスクーターという新たなジャンルを切り開いたピアジオ社傘下のいちブランド「ジレラ」が、前2輪ATの第二弾として手がけたフォコ500ie。
国内での車両登録が小型二輪(側車付バイク)に分類されるため、運転には普通自動車免許が必要となる。だが、車体全体をバンクさせて曲がる構造や、スクーターと同じ操作系など、旋回時に若干の違和感があるものの、そのフィーリングは2輪にとっても近い。
このフロント2ホイールがもたらすメリットは、なんと言っても、スクーターの二倍近い前輪接地面積にある。そのため前ブレーキをハードにかけてもロックしづらい。
また、このモデルでは、停車時に前サスのダンパーをロックする(動かなくする)機構を採用。この機構は、スイッチ操作で簡単にオン/オフが可能で、車速が10q/h以下であれば作動する。さらに、ライダーがシートに座った状態ならエンジン回転数が少し上がっただけで自動解除される仕組みとなっている。つまり、停車時にスタンドを必要としないばかりか、うまく操作できれば、信号待ちなどで足を路面に着く必要がなくなるというわけだ。
エンジンは250ccのMP3よりも当然ながらパワフルで、最高速度は150q/h。高速道路の巡航時にも余裕があるし、市街地もキビキビと走れる。
確実に目立てるという面でも、ポイントが高いモデルだ。
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