グラストラッカーは、かつての草レースで使用されたバイクをモチーフとしたストリートバイクとして、00年4月に登場。翌年には、これをベースとして、前後ホイールを1インチずつアップし、ダートトラック系のタイヤやロングスイングアーム、形状の異なるハンドルバーなどを装備した、ビッグボーイが追加された。
そんなグラストラッカーシリーズが、08年9月にマイナーチェンジされた。
今回の改良では、燃料供給システムにインジェクション(FI)を新採用。環境規制に対応させるとともに、始動性も向上した。また、平地やちょっとした登り坂では、1速アクセル全閉でクラッチを切らずに走っても、これまで以上にエンジンストールしづらくなっている。市街地やフラットダートを散策する際の扱いやすさは、増していると言ってよいだろう。
一方、シートの見直しによって、長時間の走行でもお尻が痛くなりづらくなったこともトピック。燃料タンク容量も増え、ちょっとしたツーリングでの快適さが増している。
かつてのモデルより車重は増えてはいるが、それでも十分に軽く、ハンドルは幅広だけど、車体は細身。軽快度は高い。それでいてとくにビッグボーイは、安定指向な面もあって、動きが過敏すぎる感じもない。
日常の足として使うも良し。晴れた日にそこらをプラプラするのも良し。速くはないけど、気軽に乗れるモデルだ。
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