バイク試乗レポート:YZF-R1
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試乗レポート ヤマハ YZF-R1

 ヤマハ YZF-R1

5代目へと進化したR1は
最新テクノロジーの投入で
楽しさ+最強の性能で快走する
YAMAHA YZF-R1 YAMAHA YZF-R1
楽しさはそのままで
最強の走りを生む!
 スーパースポーツはレーサーレプリカではない。92年に登場したこのカテゴリーの元祖ファイヤーブレードも、そうした理念を感じさせたが、98年登場のR1は、そのコンセプトを明確に主張してきたマシンである。
 このカテゴリーのモデルにとって、サーキット性能は大切なファクターだ。しかし、ヤマハはつねづね、サーキットのタイムよりも、ワインディングでの楽しさを優先すると表明してきた。R1がサーキットを速く走れるのは、楽しさを追求した結果なのだという。
 スタイリングもR1がトレンドを引っ張ってきたと言って差しつかえない。カウリングは空力特性を向上させるだけでなく、機能美を強調するためのパーツであると言わんがばかりに、車体を覆うのでなく、エンジンにまとわり付くような造形を見せ始めたのもR1だ。
 この5代目となる新型は、スタイリングもさらなる進化を見せ、眺めるだけでもワクワクしてくる。これぞスーパーカーならぬ、スーパースポーツである。
 ただ、ニューR1では、サーキット性能の向上が開発目標のひとつにあげられている。スーパーバイクのベースマシンであることはともかく、サーキットでスポーツ走行を楽しむ人も多く、彼らが楽しく走れて、自分のマシンのライバル車に対するアドバンテージを自覚できることも大切なのだ。
 そのため、可変ファンネル機構や電子制御スロットルバルブを投入するなどして、180psを発揮。性能的にも最強となったのである。
 そのエンジン性能は、高出力であっても扱いやすい。ただ、中高回転域のトルクで、グイグイと押し出されていくタイプではない。あくまでも高回転を保ち、ワイドレンジで発揮される高出力を引き出していくタイプなのだ。低速域でガッツがあり、中回転域からのつながりがスムーズなのだ。
 180psという高性能(走行中にラム圧がかかれば、190ps?に近い)であっても、多くの人が恐れおののくことなく、ポテンシャルを引き出せるように調教されているわけだ。
 ハンドリングも同様で、フレームの剛性感も前後サスも、ガチッとしたマニアックな手応えよりも、優しく荷重を受け止め、それでいて腰のあるようにまとめ上げられている。だから、コーナリングは素直で、マシンからのフィードバックも洗練され、優しく届く。
 ブレーキも効き味はリニアで、とがったものを感じさせず、あくまでも忠実である。
 となると、速く走れることが追求されたレーシングマシンのように思われるかもしれないが、けっしてそうではない。高性能を使いきることによる、エキサイトメントが感じられるのである。日常域でもしなやかに、身体の動きにスムーズに追従するマシンの動きは華麗ですらある。ニューR1は、R1らしいエキサイトメントをさらに高次元化させているのである。
ライター・文=和歌山利宏 写真=YAMAHA
YAMAHA YZF-R1 可変ファンネルは上下分割式。低中速域では上下が連結され長さは140mm。回転数10400rpm、スロットル開度70%以上になると、上下が分離され長さ65mmとなる。
YAMAHA YZF-R1 スイングアームは、ピボット右後方のマフラーを避け、左右非対称形状となるが、ひねり剛性は30%高められた。ボックス部が重力鋳造製、アーム部がCFダイキャスト製だ。
YAMAHA YZF-R1 アナログ式タコメーターの両側に液晶パネルを置くメーターは、基本配置を従来型から継承しながら一新。タコメーターのレッドライン回転数13750rpmは従来型と同じだ。
YAMAHA YZF-R1 横置き2灯式ヘッドライトの“R1顔”は、新型にも踏襲された。しかも新気導入ダクトは、開口面積が40%拡大され、見た目にもアグレッシブさを増している。
YAMAHA YZF-R1 車体の基本ディメンジョンは、従来型を踏襲するが、フォークオフセットは5mm短い25mmとなり、ピボット高は3mm高められた。見た目は従来型に似るが、すべて新設計だ。
YAMAHA YZF-R1 独自のラジアル式6ピストンキャリパーを採用。4パッド式(ディスク回転上流側は、2ピストン分が1パッド)としている。ディスク径はφ320から310mmに小径化された。
YAMAHA YZF-R1 フロントフォークがφ43mm倒立型であることは同じだが、インナーチューブの肉厚を薄くする一方で、アンダーブラケットのクランプ部幅を拡大、剛性バランスを最適化する。
YAMAHA YZF-R1 4-2-1-2構造のシートインマフラーは、扁平楕円形状で、テールカウルを押し上げる造形としている。エンジン下の2本に集合した部分に排気バルブのEXUPも設けられる。
YAMAHA YZF-R1 エンジンのクランクケース側の基本は変わらないが、5バルブが4バルブとなり、バルブ材にチタンを採用。バルブ挟み角は24度で、圧縮比は12・1から12・7に高められる。
YAMAHA YZF-R1 リヤショックユニットの圧側減衰力調整機構は低高速2系統式で、内側の青いスクリューが低速側調整用。リヤサスのリンク比の変化率は8%から14%に高められた。
YAMAHA YZF-R1
SPECIFICATIONS
全長×全幅×全高 2060×720×1110mm
シート高 835mm
エンジン 水冷4ストローク並列4気筒DOHC4バルブ
排気量 998cc
最高出力 132.4Kw(180ps)/12500rpm
最大トルク 112.7Nm(11.5kgm)/10000rpm
タンク容量 18L
タイヤサイズ F120/70ZR-17 R190/50ZR-17
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5代目となるYZF-R1の試乗会は、11月の半ばにカータルのドーハで行われた。初期型以来、車体設計者として、YZF-R1に関わってきたプロジェクトリーダーの西田さんと、ピットロードで、マシンの印象について語り合った。
「乗りやすいけど、ガチッとしたダイレクト感には欠けるかな」との和歌山の言葉に、プロジェクトリーダーの西田さん、少し渋い表情?。
YAMAHA YZF-R1

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