バイク試乗レポート:YZF-R6
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試乗レポート ヤマハ YZF-R6

 ヤマハ YZF-R6

サーキットを生き生き走るR6
そのキャラクターを引き継ぎながら
新型は楽しむ幅を広げていた
峠道にも適合しそうな骨太フィーリング
YAMAHA YZF-R6
 R6は3代目となる従来型の年型で、大きく路線変更したマシンに変貌していた。
 それはサーキット走行を楽しむものと割り切ったかのようであった。ライポジは腰高で、足着き性はこのクラスでも最も劣る。ワインディングでも10000回転以上をキープして、サスにしっかり荷重をかけていく乗り方をしないと、本来の走りは期待できなかった。
 もちろん、サーキットでは水を得た魚のように走りまわることができる。新採用された電子制御スロットルの効果もあって、ストレスなくスロットルを開き、無心のライディングを可能にしてくれたのだ。
 この08年型も、そうした基本キャラクターに変わりはない。ライバル車のなかにあって、サーキット指向の強さは群を抜いている。
 でも、走りの質が同じというわけではない。コントロール性やフィードバックの性質といった走りのフィーリングが、画期的に変貌している。従来型ではサーキットでのダイナミックなコントロールを受け止めやすいようにモワッとしたフィーリングだったものが、新型は条件を問わずガチッとしたダイレクト感あるものになっているのだ。
 スロットルワークでリヤにトラクションがガチッと伝わるし、7000〜10000回転の中速域のトルクが太くなっていて、これまでより回転が2000回転低くても、トラクションを掴むことができる。
YAMAHA YZF-R6 YAMAHA YZF-R6
 また高回転域では、600にありがちな回転が上昇していくだけの回転馬力的な特性でなく、14500回転の出力ピークを中心に、しっかりパワーの盛り上がりを感じさせる。
 サスも路面状態を硬質にダイレクトに伝えてくれるし、それでいて、車体に硬さはなく、表情豊かに状態をフィードバックしてくれる。コーナーでは、シャープに切り込みながら、フルバンクにかけて安心感も高い。
 ワインディングでは借りてきたネコのようだった従来型だが、このニューR6は自信満々に振舞ってくれるに違いない。
文=和歌山利宏 写真=YAMAHA
YAMAHA YZF-R6 エンジンは高圧縮比化や信頼性向上などのため、変更点は49ヵ所に及ぶ。フレームは鋳造製パーツの各所の肉厚を調整することで、剛性バランスを最適化している。
YAMAHA YZF-R6 フロントフォークは、アウターチューブの薄肉化、全長の10mmアップなどの変更を受けている。φ310mm径のディスクは、厚さを4.5mmから5.0mmと厚くしている。
YAMAHA YZF-R6 中央に新気導入口、左右のライト間にポジションランプを置く基本デザインは従来型同様だが、左右を分離したかのような斬新なものになった。
YAMAHA YZF-R6 軽快なイメージのテールまわりも基本デザインは継承されるが、テールカウルを新しく4ピース構造としたことで、造形美をさらに高めている。
YAMAHA YZF-R6 R1と同様の電子制御可変エアファンネル(YCC-I)が投入された。上下分割構造のファンネルは、13700回転で上下が分離し、実効長が短くなる。
YAMAHA YZF-R6 CFダイキャスト製のリヤフレームは、材質がアルミニウムからマグネシウムとなった。450gも軽量化され、大幅なマスの集中化を実現している。
YAMAHA YZF-R6 リヤサスの車高調整機構には標準で厚さ3mmのシムが挿入され、外すことで車高を6mm低くすることができる。サイレンサーは小型化された。
YAMAHA YZF-R6 スイングアームもフレームと同様に基本形状に変わりはないが、鋳造製のピボット部にリブを追加するという剛性チューンが施されている。
YAMAHA YZF-R6
SPECIFICATIONS
エンジン 水冷4ストロークDOHC 4バルブ並列4気筒
排気量 599cc
圧縮比 13.1:1
最高出力 94.9〜99.6Kw(129〜135ps)/14500rpm
最大トルク 65.8〜69.1Nm(6.71〜7.05Kgm)/11000rpm
全長×全幅×全高 2040×705×1100mm
シート高 850mm
車両乾燥重量 166kg
燃料タンク 17.3L
タイヤサイズ F120/70ZR7 R180/55ZR17
価格 未定
YAMAHA YZF-R6
プロジェクトリーダー
天野浩一氏に話を聞く!
従来型はワインディングでシャキッとしないと、和歌山さんから指摘があったんで(笑)、新型はとにかくエンジンもハンドリングもダイレクト感を出すように造り込みました。それに中速トルクを充実させて、これまでより低い回転数からでも、ワイドレンジに楽しめるようにしましたよ。

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