デイトナ675をベースにしたネイキッド、ストリートトリプルに新バージョンが登場。足まわりをデイトナに準じたものとし、ネーミングにはレーシングを意味するRが添えられた。
そんなRのライポジは、STDバージョンと同じながら、車両姿勢がシリ上がりになったことで、心なしかスポーティな印象。走り出すと、ステアリングが軽快でシャープに反応する様にワクワクしてくる。そしてコーナーでは、明らかにフロントの接地感が高く、フロントからグイグイ曲がっていく。タイヤが同じなのが意外なくらいだ。
また、強力になったブレーキに対し、フロントフォークはしっかり姿勢変化をコントロールしてくれる。コーナーを高水準に攻めることができるのだ。
でも、至って従順で、サスはスポーティであっても、むしろ乗り心地もよく、車体も安定している。エンジンは低中速が豊かで、鼓動感もあって楽しいし、全域でフラットな特性なので、高回転キープでも扱いやすい。
Rというと、スーパースポーツのようなホットなキャラを想像しがちだが、けっしてそうではない。スポーティになっても、取っ付きやすさとか扱いやすさは損なわれていない。言ってみれば、末尾の文字はRよりも、スポーティ、スペシャル、ソフィスティケイティド(上質な)といったイメージのSが適当でないかと思わせるほどだ。
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