またがると、ハンドルバーがアルミ製のテーパータイプになり、メーターが最新タイプになっていることが目新しいが、ライポジは従来型と変わらない。
ハンドルが幅広でステップもさほど後退しておらず、ファイターらしいライポジだ。また、身長が161cmだと両つま先が接地するかしないかで、足着き性はけっしていいほうではないし、ハンドルも近くにあるわけではない。でも、アグレッシブに身構え、無理なく扱える。従来型と大差ないのではとの思いもするが、エンジンをかけて走り出すや、扱いやすさにホッとさせられる。
エンジンが、低回転でゴツゴツせずスムーズな上に、トップギヤでもアイドリング回転で走れるぐらいに、粘りがあるのだ。
しかも、スロットルレスポンスがスムーズで、ジワッとトルクがわき出てくる。従来型だと、ガツンとシャープに反応するため、とくに路面条件が悪かったりすると、安心してスロットルを開けることができなかったが、これは開けやすく、そのおかげでサスペンションもしなやかに動く感じなのである。
そして、太いトルクは、3気筒らしい鼓動感を伴いながら、リニアに立ち上がっていく。味わいのあるスポーティさだ。
ハンドリングもとがったところは一層され、キャリパーがブレンボになったフロントブレーキは、強力かつ扱いやすい。こいつは国産車みたいに扱いやすいのに、国産車にはない味わいのあるファイターなのである。 |