カワサキ Z900RSの特長と買取相場の傾向
2018年に初登場の「カワサキ Z900RS」は、2024年現在に至るまで大きなモデルチェンジはなく、継続して販売されている人気のバイクです。ただし、2023年には排気ガス規制対応のための仕様変更がなされました。
「Z1」以降、カワサキからは「Z」のつくモデルが数多く登場。「Z」たちは各種メディアで高く評価され、加えてレースでの活躍により「Z」モデルは高性能モデルの顔として世界へと広がっていきました。
「カワサキ Z900RS」は名車としての地位を築いたカワサキの「Zシリーズ」の名を受け継ぐ立場のモデルといってよいでしょう。
扱いやすいスポーティなバイクで、外観こそクラシックな雰囲気であるものの、LEDヘッドライトやトラクションコントロール、ABSといった最新の装備を有しています。
「カワサキ Z900RS」は新車の場合、税込メーカー希望小売価格148万5,000円です。中古バイクの買取価格は一般的に条件次第で大きく変化するといわれており、「カワサキ Z900RS」の買取価格の相場は9万円台から~100万円台まで幅広いのが特徴。売りたいバイクがどの程度の価格になるのか見極める必要があります。
一度はオーナーになった人気のバイクです。できれば希望に適う価格で売りたいもの。希望価格に近づけるためのポイントやコツを、事前に確認しておきましょう。
カワサキ Z900RSを高く買い取ってもらうためのポイント
希望に沿う査定で「カワサキ Z900RS」を売却するためには、いくつか押さえておいたほうが良いポイントがあります。以下では、おもなポイントであるグレード・年式、走行距離、そしてボディカラーについて解説します。
ポイント1:グレード・年式
一般に、バイクは年式が新しく、グレードが高いほど高額での買い取りが期待できます。これは「カワサキ Z900RS」でも例外ではありません。以下では、「カワサキ Z900RS」のグレードと年式を見ていきましょう。
「カワサキ Z900RS」は2010年代のヨーロッパでのレトロスポーツ人気の上昇を背景として、海外専用モデル「Z900」(2018年4月に日本仕様を販売開始)をベースに開発されました。
レトロな外観でありながら、LEDヘッドライト・ABS・トラクションコントロールに加えてETC車載キットまで標準装備。2018年の登場時は、いわゆる「火の玉カラー」が復刻され2019年まで継続で販売、2020年モデルでは往年のZ1をイメージした「タイガーカラー」が登場しました。
2022年モデルとして上位グレードの「Z900RS SE」が登場し、同年2月にはZシリーズ50周年記念「50thアニバーサリー」が登場しています。Z1同様のサイドエンブレムにレトロな雰囲気のグラブバーなどが装備され、こちらも火の玉カラーを採用。これらの上位グレード、記念モデルは特に高額での買い取りが期待可能です。
2025年モデルは性能・装備に変更はなく、タンク横のエンブレムが大文字で表記される旧タイプに変更されています。
ポイント2:走行距離
基本的に走行距離が多いほどバイクの買取額は下がります。「カワサキ Z900RS」の場合も同様です。これは、本体やパーツが劣化することによります。年式と走行距離が同じ場合、メンテナンス状況や需要などでの要因で買取価格が変化します。
ポイント3:ボディカラー
需要に応じて、ボディカラーも買取価格に影響をおよぼすことがあります。
名車といわれる「Z1」をオマージュしたネオクラシックモデルの「カワサキ Z900RS」は、カラーリングでもZ系をリスペクトしたモデルが投入されています。「火の玉」「タイガー」「玉虫」など個性ある展開は、手に入れたい方にとって大切な要素です。これらのカラーはやや高めに査定される傾向があります。
カワサキ Z900RSの査定価格を高くするためのポイント
希望に近い条件で「カワサキ Z900RS」を査定してもらうためには、念入りな事前準備が欠かせません。以下の項目を確認し、実行しておくとよいでしょう。
査定の際は純正パーツも一緒に出す
カスタムはバイクオーナーの大きな楽しみの一つですが、カスタムパーツは個性の主張が強く、好みが分かれます。カスタムする際も純正パーツは保管しておき、バイクを査定に出す際に、可能であれば純正パーツに戻しておきましょう。
自力で戻せない場合もあるでしょうが、純正パーツを一緒に査定してもらうだけでもカスタマイズによる減額が避けられます。
査定前にキズ・凹みをDIY修理しない
ちょっとしたキズなら自分で塗装してしまう方がいますが、プロの目で査定されると簡単にDIY塗装が見破られてしまいます。中途半端に直そうとするのではなく、キズや凹みはそのままで査定に出したほうが、むしろ査定の減額を避ける結果につながります。
査定前の丁寧に洗車しておく
査定の前には丁寧に洗車しておくのがおすすめです。洗車のみで査定額に大きな差が出ることは期待できません。ただ、洗車をしてから査定に出すと、査定する業者が「大切に扱われてきたバイク」「しっかりした所有者」というイメージを持ち、結果として査定全体への良い影響が生じると見られます。
他方、洗車をしない汚れたままの状態でバイクを査定に出すと、劣化状況・キズ・凹みなどを現状よりも過大に見積もって査定されてしまうリスクも否定できません。
査定前にしっかり洗車し「正確に査定してください」という熱意を伝えたほうが、適切な査定結果につながりやすくなるでしょう。
せっかく手に入れたバイク、しかも人気の「カワサキ Z900RS」です。普段から大切にメンテナンスを行ない、手放すときも気持ち良く売却できるように管理しておけば、査定金額に反映される可能性が高まります。