カワサキ Dトラッカー125の特長と買取相場の傾向
カワサキ Dトラッカー125は、コンパクトかつ軽量で取り回しがしやすいモタード仕様(オフロードの外装にオンロード用のタイヤを装着したモデル)の原付2種バイクです。同じく原付2種でデュアルパーパスモデル(オンロード・オフロードどちらにも対応できるモデル)のカワサキ KLX125とともに、2009年12月に2010年モデルとして発売されました。原付2種は、その気軽さと経済性から日常的な移動手段として適しており、バイク初心者からセカンドバイクに利用するビッグバイクユーザーまで、幅広い層に人気があります。なかでも、カワサキ Dトラッカー125は原付2種の良さを保ちつつ、バイクを操作する楽しさも持ち合わせたモデルです。
KLX125と同様に、エンジンには124ccの単気筒エンジンを搭載し、街乗りに最適なパワーと燃費性能を確保。125㏄クラスのモタードモデルにマッチする前後14インチのスポークホイールとオンロードタイヤを備え、倒立フロントフォークの採用で足回りをすっきりとまとめています。アイドリング回転数を適正化するアイドルスピードコントロールバルブにより、寒い時期の始動や高地での走行をサポートしている点も特徴です。
カワサキ Dトラッカー125は2015年を最後に生産が終了しており、2010年~2015年モデルの新車販売価格は35.9~36.9万円でした。平均的な中古車の買取相場としては~22.9万円(2024年9月20日時点)となっていますが、型式や車体状況などの条件により変動すると考えられます。
カワサキ Dトラッカー125を高く買い取ってもらうためのポイント
バイクの買取において、査定額を左右しがちなポイントについて解説します。カワサキ Dトラッカー125を少しでも高く買い取ってほしい方は、事前に確認しておきましょう。
ポイント1:年式
一般的に、バイク買取では年式が新しい車体ほど査定額が高くなりがちで、カワサキ Dトラッカー125についても同様の傾向が見られます。
カワサキ Dトラッカー125は、初期の2010年モデルから最終モデルとなる2015年モデルまでメカニカルな部分での変更はないことから、年式によって車体のスペックに違いはありません。ただ、単純に古い年式のものほどエンジンや電子部分、タイヤなどの部品が劣化している可能性が高まるため、査定額は低くなると考えてよいでしょう。
ポイント2:走行距離
走行距離が短いバイクほど買取の査定額は高くなります。特に走行距離5,000km以下のバイクであれば非常に状態が良いと判断されることが多く、この距離帯であれば走行距離によって査定額が減ることはほとんどないといわれています。
ただし、年式が古いバイクは単純に走行距離が短ければ短いほど良いとはされないケースもある点には注意しましょう。購入してからほとんど運転せずに年数だけが経っている場合、放置による車体の劣化もありえるからです。例えば、定期的にエンジンをかけていないバイクは、燃料タンク内のガソリン腐敗から内部のサビが生じているかもしれません。
カワサキ Dトラッカー125は最も新しい年式でも販売開始から10年ほどは経過しているため、あまりに走行距離が少ない車体は放置されていたと判断される可能性があります。例えば、通常は状態が良いとされる5,000km以下の走行距離で、逆に買取価格が下がる可能性があることも想定しておきましょう。
ポイント3:ボディカラー
カワサキ Dトラッカー125は、販売開始当初の2010年モデルから生産終了する2015年モデルまで、毎年カラー追加またはカラーチェンジを行なっています。年式ごとのカラーリングは以下のとおりです。
・2010年モデル:「エボニー」「オリエンタルブルー」
・2011年モデル:「エボニー」「オリエンタルブルー」「ブライトホワイト」
・2012年モデル:「ブライトホワイト」「ファイアクラッカーレッド」
・2013年モデル:「ライムグリーン」「エボニー」
・2014年モデル:「キャンディバーントオレンジ×エボニー」「メタリックムーンダストグレー×ブライトホワイト」
・2015年モデル:「キャンディプラズマブルー×エボニー」「メタリックフラットロウグレイストーン×エボニー」
ブライトホワイトは2011年モデルから2012年モデルに引き続いて採用されていますが、グラフィックの変更などにより印象は変わっています。
ボディカラーによって買取価格にそれほど大きな差は付いていません。強いていえばホワイト系(ブライトホワイトなど)よりブラック系(エボニーなど)は若干買取価格が高い傾向がありますが、車体の状態や走行距離と比べれば査定に影響をおよぼしにくいと考えてよいでしょう。
ポイント4:事故歴や修理歴
売却するバイクに事故歴や修理歴がある場合、きちんと記録して査定の際にも伝えましょう。事故歴や修理歴があるバイクは一般的に査定額が下がるため、なかには不利な情報は隠して売却したいと思う方もいるかもしれません。しかし、査定を行なう買取業者はプロなので、たとえ売り主側が何か隠したとしても見抜かれるうえ、ほかにも隠していることがある可能性を疑われて逆効果になることも考えられます。
なお、事故歴や修理歴があっても、該当箇所の部品交換が済んでいるなど完璧に修理済みであれば、査定の減点を最低限に抑えることができます。ただし、全体が古い印象なのに交換した部品だけが真新しいなど、見た目に違和感がある場合は査定に響く可能性がある点も知っておきましょう。
ポイント5:エンジンの状態
エンジンが問題なく動作するかどうかは、査定に大きく響きます。そのため、できれば定期的にエンジンをかけることでエンジン内部やバッテリーのコンディションを保ち、査定時に一発始動できるようにしておくのがおすすめです。
しばらく乗っていなかったバイクの場合、エンジンをかけて10分ほど走行またはアイドリングし、一度エンジンを切ったあとにかけなおしてみましょう。これですぐにエンジンがかかるようであれば査定時も問題ないといえます。