カワサキ W400の特長と買取相場の傾向
カワサキ W400は2006年3月から2009年4月までの約3年間発売されていたモデルです。人気大型車であるW650の兄弟車種として作られ高い人気を誇りましたが、排ガス規制への対応が困難だったことが原因で生産終了となりました。
W400に搭載されているのは普通自動二輪免許で運転可能な399ccエンジンです。全体的にW650よりもコンパクトな設計となっており、シートの高さもW650より35mm低くなっています。そのため、あまり背が高くない方でも楽に足を着けられます。そのほか、直立したシリンダーや磨き上げられたクランクケースカバー、メッキ加工のパーツが多いこともデザイン面における特長です。そのクラシックな英国風デザインを好むファンも多く、特に女性に人気がありました。
機能面では、空冷4ストローク並列2気筒/SOHC4バルブエンジンを搭載しています。最高出力は29PS/7,500rpmですが、車体重量が193kgと比較的重いため、加速の面で難を感じる人もいます。一方で、走行中は安定感があるという評価もあります。
買取相場価格の平均額は16万~58.2万円(2024年8月9日時点)程度で、最も多い取引価格帯は30~40万円です。当時の新車販売価格が約62.9万円だったことを考えると、中古でもそれほど価格が落ちていないことがわかります。
今でも中古市場ではいかに人気がある車種なのかがうかがえるのではないでしょうか。ただし、2021年までは右肩上がりで買取価格は上昇していましたが、2021年以降は少し落ち着いてきているため注意が必要です。
カワサキ W400を高く買い取ってもらうためのポイント
カワサキ W400を売却する際、あらかじめ押さえておくべきポイントは以下の2点です。
ポイント1:走行距離
一般的に、中型~大型のバイクは走行距離にして5万~8万kmが寿命の目安だといわれています。適切にメンテナンスをしていれば10万km以上走ることもありますが、やはり売却の際には走行距離が少ないほど査定においては有利です。
W400の場合、2万kmまでの買取価格は平均で40万円程度ですが、2万~3万kmだとおよそ35万円、3万kmを超えると30万円以下まで下落します。売却を考えている場合は、なるべく早く査定に出すことがおすすめです。
ポイント2:カラー
W400は生産開始から終了まで仕様変更を行ないませんでした。しかし、毎年新たなボディカラーが発売されていたため、カラーバリエーションは豊富です。
例えば、2006年の初登場時におけるカラーはエボニーとキャンディファイアレッドの2種だけでしたが、2007年にはアトミックシルバーとキャンディライムグリーン、限定モデルとしてファイアクラッカーレッド/ポーラホワイトが追加されました。
また、2008年にはキャンディプラズマブルーとクロームメッキ/ポーラホワイトが、2009年にはファイナルカラーとしてメタリックマジェスティックレッド/ポーラホワイトとエボニー/ファイアクラッカーレッドが発売されています。
各カラーにより買取価格に大きな違いはありませんが、キャンディファイアレッドやファイナルカラーであるメタリックマジェスティックレッド/ポーラホワイト、エボニー/ファイアクラッカーレッドといった赤系モデルの価格が比較的高めの傾向です。
カワサキ W400を高く売るための注意点
愛車のカワサキ W400を少しでも高く売りたいという方は、以下の点に気を付けましょう。
傷や修復歴を隠さない
まず重要なことは、査定の際に嘘をつかないことです。特に、シートレールやハンドルストッパーを含むフレームを修理すると修復歴ありとされ、販売価格にも大きく影響します。修復歴がある場合は正直に申告しましょう。修復歴を隠していても、プロの査定士が見れば一目瞭然です。隠し通すことができないだけでなく、価格交渉の際にも不利になってしまいます。
査定前に洗車しておく
同じ状態のバイクでも、汚れているものときれいに洗車されているものとでは査定士の印象が異なります。そのため、査定に出す前にはきれいに洗車しておきましょう。ステッカーなどが貼られている場合には事前に外しておくとベターです。
もちろん、きれいに洗車しても傷やダメージによるマイナス評価を覆すことはできません。しかし、日ごろからていねいにメンテナンスをしてきたことをアピールすることにはなります。ただし、自分で洗車する際には新たな傷を付けてしまわないように注意しましょう。
なるべく早く決断する
バイクの価値はたとえ乗らずに保管したままだとしても、時間の経過とともに徐々に下落します。そのため、売却を考えているのであれば、早めに査定に出すことがおすすめです。
とはいえ、バイクには売れやすい時期とそうではない時期があります。一般的に、ツーリングに最適な春~夏のシーズンは売れやすく、シーズンオフとなる冬の時期は売れにくいといわれています。バイクが売れやすいかどうかは、買取の相場価格にも影響します。少しでも高く売りたい場合は相場価格が低い冬を避け、相場が回復する2月ごろに査定に出しましょう。