カワサキ Z900の特長と買取相場の傾向
カワサキ Z900は、ストリートファイタールックのミドルネイキッドモデルです。海外では2017年に、日本では2018年4月に発売開始されました。ベースを同じくする兄弟モデルにZ900RSがあります。
カワサキ Z900の魅力は、卓越したパワーと軽快なハンドリングでしょう。エンジンには948ccの水冷4ストローク並列4気筒エンジンを搭載しています。兄貴分モデルであるZ1000のエンジンをベースにしており、最高出力は9,500回転125馬力です。
走行時には圧倒的なパワーとトルクによって、爽快な加速を体感できるでしょう。ホイールスピードを常時監視するABSや、トラクションコントロール&パワーモードが変更できる4種類のライディングモードも装備。滑りやすい路面状況でも安定した車体の挙動を維持します。
フレームには、軽量化された新設計の高張力鋼管トレリスフレームを採用しているため、車両重量は213kgと軽く、取り回しやすいのも魅力でしょう。
さらに、デザインにはZシリーズを象徴する「SUGOMI」スタイリングを採用しており、低く構えたクラウチングスタイルや跳ね上がったテールなどが特徴的です。テールランプはZの文字が浮かび上がるデザインになっています。シート高は800mmで、足つきの安定性も魅力です。
カワサキ Z900の買取における平均価格は23.7万~173.1万円(2024年8月9日現在)です。過去5年の買取相場の推移も比較的安定しているモデルです。
カワサキ Z900を高く買い取ってもらうためのポイント
カワサキ Z900の買取価格はさまざまなポイントによって異なります。査定に出す際には、以下の点について把握しておきましょう。
ポイント1:年式
Z900の年式による買取価格を見ると大きな差はありません。2022年式のみ買取価格が比較的高い傾向にありますが、これはこの年式にシリーズの初代モデルであるZ1が発売されてから、50年を記念する限定モデルが含まれているためです。
50周年記念モデルは、1980年代のZシリーズを象徴する赤いボディカラーを再現しているほか、各部に記念モデルを示す意匠が施されています。
ポイント2:ボディカラー
Z900のボディカラーも、高く買い取ってもらうためのポイントの一つです。Z900が2018年に登場した際のカラーは、キャンディパーシモンレッド×メタリックスパークブラックとパールミスティックグレー×メタリックスパークブラックの2種類でした。
2021年には、メタリックスパークブラック×メタリックフラットスパークブラック、2022年には、記念モデルのファイアクラッカーレッドなどのカラーが登場しています。
Z900にはさまざまなボディカラーのモデルが存在しますが、基本的には黒をメインとしたものが多い印象です。ただし、カラーの違いによる平均買取価格の大きな差は見られません。
ポイント3:モデル
Z900とベースを同じくするモデルにZ900RSがあります。Z900RSはZ1をオマージュしたレトロなデザインのネイキッドバイクで、Z900と同じく2017年に初登場しました。
さらに、Z900RSのバリエーションモデルとして、レトロなビキニカウルを搭載した Z900RS CAFEがあります。どちらも往年のカワサキバイクを彷彿とさせるデザインになっています。
Z900RSやZ900RS CAFEの平均相場価格を見ると、Z900RSの平均相場価格は9.5万~119.3万円(2024年8月9日現在)程度、Z900RS CAFEの平均相場価格は33.1万~119.2万円(2024年8月9日現在)程度です。これらのモデルも買取価格が100万円を超えることも珍しくありません。
ポイント4:走行距離
バイクは走行距離が長ければ長いほど買取価格が下がりますが、そのことはZ900においても変わりません。
Z900の場合、走行距離1万kmまでであれば買取価格は70万円以上になることが多い傾向です。買取価格の平均は、走行距離3万kmまでは60万円台、3万km以上だと50万円台になります。売却を考えている方は、走行距離がまだ少ないうちに査定に出すのが賢明でしょう。
ただし、走行距離が長くてもコンディションの良いものやエンジンの状態が良いものであれば価格低下の影響を抑えることができます。そのため、日ごろからこまめにメンテナンスしておくことが大切です。
ポイント5:修復歴
修復歴がある場合、査定価格は下がる傾向にあります。ただし、どのような場合でも修復歴に該当するわけではないので注意が必要です。
例えば、細かな傷の修復やタイヤの交換などであれば、修復歴には含まれません。しかし、メインフレーム、ハンドルストッパー、シートレールの3部品はバイクの中核的な部品になるため、修復すると「修復歴あり」となります。
修復歴があるからといって買取を拒否されるわけではありません。修復歴やパーツを交換した事実を隠してしまうと、大きなトラブルに発展することもあるため、査定の際には正直に申告しましょう。