カワサキバルカン400の特長と買取相場の傾向
カワサキバルカン400(型式:EN400B)は、1990年に登場したアメリカンモデルで、398ccの並列2気筒エンジンを搭載しています。
その後1995年には、399ccV型2気筒エンジンを搭載したバルカン(型式:VN400A)が登場します。しかし、これは90年登場のモデルとは別物でありながら、排気量を示す400を付けた表記“バルカン400”と表されることも多く、両モデルの区別はわかりにくくなっています。
実際に、「カワサキバルカン400」と聞いて95年発売のVN400A型をイメージする人も多いのではないでしょうか。
ここでは、排気量の異なるその他のバルカンシリーズと区別するためにも、両モデルをいずれも“カワサキバルカン400”と表記しています。
なお、VN400A型の登場と同年の95年にはバーハンドル仕様のバルカン-Ⅱ、96年にはバルカンクラシック、99年にはバルカンドリフターと、次々に4機種が展開されました。
カワサキバルカン400の中古車買取相場は、24.9万円~63.7万円(2024年8月30日時点)です。なお実際の買取額は、型式や走行距離の長さ、車両個別の状態などによって変動します。
カワサキバルカン400を高く買い取ってもらうためのポイント
カワサキバルカン400は中古車としての需要が高く、条件によっては高い買取額も十分に見込めるモデルです。ただし絶版車であるため、買取業者によって評価に大きな差が出ることも珍しくありません。
ここでは、カワサキバルカン400を少しでも高く買い取ってもらうために知っておきたいポイントを5つ紹介します。
ポイント1:需要の高さ
近年ではアメリカンモデルのオートバイの人気が高まっており、中古車市場の売上も拡大しています。そのため「買いたい」と考えるユーザーは多く、評価額が上がる可能性が高いでしょう。
また先述のとおり、カワサキバルカン400はアメリカンモデルであることに加え、生産・販売を終了している絶版車です。状態の良い車両は年々減少していることもあり、その稀少性の高さからも価値が付きやすいといえます。
さらに、カワサキが発売したアメリカンモデルのうち、400ccクラスのバイクがこれ以外に存在しない点も、カワサキバルカン400の価値を高めている一つの要因です。本バイクの生産が終了した2004年以降、カワサキから同タイプのモデルは発売されていません。
このように、モデルそのものの需要が高く、価値があるカワサキバルカン400。状態に少々難がある場合でも、買取査定に出してみる価値は十分にあるでしょう。
ポイント2:型式
カワサキバルカン400は、型式によって買取額に大きな差が生じる傾向があります。
より高い買取額が期待できるのは、1995年発売のVN400A型です。意外かもしれませんが、正式な車種名としてバルカン400を名乗っているEN400B型(1990年発売)のほうが、買取査定額が低い傾向にあります。
実際に近年の平均買取額の目安を比べると、VN400A型の買取額はEN400B型の買取額のおよそ3倍です。買取相場の推移を見ても、VN400A型は直近5年間で右肩上がりを続けています。一方で、EN400B型の需要は落ち着きつつあるのが現状でしょう。
ポイント3:外観
クラシックバイクならではの魅力を持ち、リターンライダーからも人気の高いカワサキバルカン400。外観のコンディションも、買取査定時に重要視されるポイントの一つです。
例えば、カワサキバルカン400では、さまざまなパーツにオールドルックなバイクならではともいえるメッキが多用されています。適切なメンテナンスが行なわれていない車両では、そのメッキが剥がれてしまっている場合があります。また、転倒時の傷がそのまま放置されているケースも少なくありません。
このように外観を損ねるようなコンディションのままでは、買取額が下がりやすくなるため注意が必要です。
ポイント4:装備品
バイクの買取査定時には、あらゆる装備品の消耗具合・損傷具合の確認も欠かせません。
カワサキバルカン400を査定に出す場合も、事前に以下のポイントを確認してみてください。
・タイヤの山(残り溝)が大きく減っていないか
・ブレーキパッドが摩耗していないか
・事故や転倒によるタンクの損傷がないか
上記について交換や修理が必要な状態であれば、その分低い金額を提示されてしまうかもしれません。ですが、日頃からこれらの装備品の状態を良好に保っていれば、高い買取額が期待できるでしょう。
ポイント5:カスタム歴
カワサキバルカン400は、もともとカスタムを前提として製造されていました。こうした背景から多くの社外パーツが販売されており、買取査定に出される車体のなかにも、カスタム車が多く存在します。
そのため、カスタム歴があるだけで「買取査定に出せない」「査定額が付かない」などの心配は必要ありません。場合によっては、人気のあるカスタムパーツが取り付けられていることで、高く評価されるケースもあるでしょう。
また、メーカー純正のノーマルパーツが手もとにある場合には、買取査定を依頼する際にその旨を忘れず伝えてください。純正パーツが良好な状態で保管されていれば、査定額を上げるプラス要素になります。