カワサキ エリミネーター400の特長と買取相場の傾向
カワサキ エリミネーター400は、1990年代に国内で起こったアメリカンバイクブームの火付け役となった400ccクラスのバイクです。
海外向けの900cc、国内向けの750ccに続き400ccも生産されるなど、エリミネーターシリーズは多彩なラインナップを展開しました。
カワサキ エリミネーター400の特長は、ドラッガースタイルのフォルムです。アメリカで人気の直線コースでのスピードを競うドラッグレースのマシンをイメージし、空気抵抗の抑制と直進安定性の向上に最適なロー&ロングのボディを採用しています。
レーサーマシンさながらのスタイルは、若者を中心に人気を集めましたが、大型バイクへの関心が高まるにつれ次第に人気は落ち着き、1995年に生産が終了しました。
しかし、2023年には「エリミネーター」の名称で復活を果たします。新モデルは、初代モデルのロー&ロングボディを引き継ぎつつも、市街地でも乗り回せるように現代風にアレンジされています。
また、「カワサキ・コネクト」という最新テクノロジーでは、スマートフォンに入れた専用アプリとバイクを接続することで走行ルートや距離、走行時間などを記録可能です。
カワサキ エリミネーター400の買取価格は11.5万~58.7万円(2024年8月30日時点)で、型式・走行距離・車両の状態によって変動します。
カワサキ エリミネーター400を高く買い取ってもらうためのポイント
大切な愛車を手放す際、少しでも高く買い取ってもらいたいと思うのは自然なことです。ここでは、カワサキ エリミネーター400を高く買い取ってもらうためのポイントをご紹介します。
ポイント1:年式・型式
カワサキ エリミネーター400は、1986年から1995年まで発売された前期のモデルと、2023年以降の後期のモデルに大きく分けられます。
1986年に発売された初期モデルZL400A型は、前述のとおりドラッガースタイルで人気を集めました。1994年のマイナーチェンジでは、シート高が720㎜から710㎜に調整され、ガソリンタンク容量も13Lから14Lにアップしています。
ZL400A型のエンジンは、水冷4ストロークDOHC直列4気筒で最高出力は54PSを発揮。1995年までの間、エンジン性能に変更はありませんでした。
約30年ぶりに登場した2023年モデル、EL400A型は、前モデルのドラッガースタイルを継承しつつ、街乗りも可能なオーソドックスなスタイルへと調整されています。
このモデルには、カワサキの代表モデル「Ninja 400」をベースにした398ccの並列2気筒エンジンが搭載されており、最高出力は48PS、最大トルクは37Nm/8000rpmを発揮し、スポーティな走りを楽しめます。
車体は、全長2,250㎜、全幅785mm、全高1,140㎜と存在感を出しつつ、重量は178㎏と軽量のため初心者でも取り扱いやすいのが特長です。
一般的に、バイクの買取金額は年式が新しいほど高くなります。車両の状態や走行性能にもよりますが、カワサキ エリミネーターの場合ZL400A型で平均9.7万~14.6万円、新モデルのEL400A型で平均67.3万~77.5万円が相場です。
ポイント2:ボディカラー
車体は同じでも、外観によって需要は大きく変わるため、ボディカラーは重要な査定ポイントです。カワサキ エリミネーター400の初期モデルのカラーリングは、落ち着きのある「エボニーブラック」が基本でした。1987年モデルでは「エボニー」「ルミナスレッド」「パールコスミックグレー」の3色が追加されました。
1994年モデルでは、「エボニー」とポップさが目を引く「パールキャンディイエロー×メタリックブルーバイオレット」の2色展開に変更され、1995年モデルでは再び「エボニー」のみとなります。復活モデルの2024年モデルでは、「メタリックフラットスパークブラック」が販売されています。
買取査定で人気があるのは、ブラック系やグレー系など落ち着きのあるカラーです。一方、原色系のカラーは買取価格が下がる傾向にあります。
しかし、カワサキ エリミネーター400には落ち着いたカラーが多くラインナップされており、原色系は少ないので一定の需要が見込めます。そのため、カラーリングによって買取価格が大きく変わるケースは少ないでしょう。
カラーリングを引き立たせるため、査定前には洗車をおすすめします。汚れのないきれいな状態であれば、ボディの状態を正しく判断できるうえ、査定士への印象も良くなります。
ポイント3:走行距離
走行距離は、買取価格を左右する重要な査定ポイントです。一般的に、走行距離が長いほど買取価格は下がり、通常、5,000km以下、1万km以下、2万km以下、3万km以下と一定の走行距離ごとに買取価格が変動します。
カワサキ エリミネーター400のZL400A型の場合、車両状態や走行状態にもよりますが、走行距離が3万km以下であれば、平均14万円程度、3万km以上になると、平均8万円ほどが相場です。
後期モデルのEL400A型は販売から日が浅く、5,000km以下の車体が多く取引されています。買取相場は52万~86万円です。
カワサキ エリミネーター400は、前期と後期で販売年数に大きな開きがあるため、売却の際には注意する必要があります。たとえ走行距離が短くても、年式が古い場合は、定期的にエンジンをかけていないと判断され、エンジンの状態がマイナス査定になる可能性があります。
ポイント4:走行性能
バイクの査定において走行性能はかなり重要です。特に、前期モデルのZL400型は古いタイプであるため、エンジンの動作状態やブレーキ、サスペンションといった主要パーツのコンディションが厳しくチェックされます。定期的なメンテナンスが欠かせませんが、年式相応にエンジンやパーツが良好な状態を保っているなら、大きな価格の下落は避けられるでしょう。
ただしZL400A型は希少性が高いため、不動車や事故車であっても、主要パーツのコンディションが良好であれば、一定の買取価格が付くケースがあります。
後期モデルのEL400A型についても定期的なメンテナンスを行ない、かつ事故歴や修復歴がなければ査定時に大きな問題は生じにくいでしょう。また、先進技術を取り入れた各種装備が正しく機能しているかも査定前にチェックしておくことが重要です。