カワサキ ZRX1200Sの特長と買取相場の傾向
カワサキ ZRX1200Sは、2001年3月にZRX1100とZRX1200-Ⅱがモデルチェンジし、ハーフカウル装着バージョンとして登場したバイクです。
1,164ccの水冷直列4気筒DOHCエンジン仕様で、優れた防風効果と2灯式のヘッドライトにより、ツーリングに向けたモデルとして展開していました。
日本国内では2001年モデルのZR1200B1から、2004年モデルのZR1200B4までの型式があります。最後のマイナーチェンジでは、最高出力やフルスケールメーターを採用するなどの点が変更されました。
現在はメーカーが販売を終了しており、トータル販売台数も1,000台程度と少ないため希少なバイクです。台数こそ少ないものの、乗りやすさを評価するオーナーは多く、根強い人気があります。
新車販売時の価格は2001年モデルが99万円、2004年モデルが105万5,250円でした。買取価格は30万円ほどが相場ですが、車両の状態や走行距離などでも変化します。
カワサキ ZRX1200Sを高く買い取ってもらうためのポイント
バイクの買取価格は、年式や走行距離、修復歴の有無、メンテナンス状態といったさまざまな要素から決まります。
カワサキ ZRX1200Sを高く買い取ってもらいたいと考えるなら、次に紹介するポイントを押さえましょう。
ポイント1:年式
同じバイクでも、年式による人気・不人気があり、買取価格に反映されます。一般的に年式が新しいほど、最新の技術や基準が反映されたモデルになっており、買取価格が高くなる傾向です。
しかし、デザインや性能面、希少性などから、旧モデルが好まれるケースもあり、カワサキ ZRX1200Sは、2001年モデルのほうが高い買取価格になる可能性があります。
買い取りの際、年式が不明な場合は確認しておきましょう。確認方法はメーカーによって異なりますが、カワサキのバイクはフレームナンバーがわかれば、ホームページから年式の確認が可能です。
フレームナンバーは、バイクの識別番号として車両本体に刻印されているほか、車検証や自賠責保険の証書にも記載されています。
ポイント2:走行距離
一般的に、走行距離が増えるにつれて、バイクの買取価格は下がる傾向にあります。
5,000kmまでなら、走行距離によって大きく減額されることはありません。しかし、3万kmを超えると査定に影響し始め、5万kmを超えると多くの場合、買取価格は大きく下がります。
ただし、走行距離は経過年数とのバランスも重要です。古い年式のバイクで走行距離が少ないと、定期的にエンジンをかける機会がなく、整備が不十分ではないかと判断されます。
反対に、新しい年式であっても、走行距離が経過年数に対して多いと査定が下がる可能性があるため、走行距離の多い・少ないだけでは判断できません。
ポイント3:修復歴
人気の車種・年式で走行距離が少なくても、修復歴があると買取価格に悪い影響を与えます。
フレームを修理したり、加工したりしているバイクは「修復歴あり」となり、外観上は問題なくてもマイナス評価の対象です。カスタムによりフレームを加工したケースも「修復歴あり」となるため注意しましょう。
フレームはバイクが安全走行をするうえで重要な存在です。事故の有無にかかわらず、フレームが損傷したり加工されていたりすれば、走行に支障をきたす可能性があります。
とはいえ、修復歴を隠して買い取ってもらうことはできません。販売店には修復歴を販売時に表示しなければならない義務があるため、買い取りの際には正確に伝える必要があります。バイクの修復歴は、包み隠さず買取業者に伝えましょう。
ポイント4:メンテナンス状態
定期的にオイルや消耗部品を交換するなど、メンテナンスの行き届いたバイクのほうが、買い取りの際に高く評価されます。
バイクの使用頻度にもよりますが、エンジンオイルやオイルフィルター、スパークプラグなどは年に1回程度、交換が必要です。タイヤやバッテリー、エアフィルターもバイクの安全性・快適性を保つため定期的に確認し、必要に応じて交換しておきましょう。
また、バイクの外観も買取価格にかかわる要素です。メンテナンスでは、消耗や不具合のある部品を交換するだけでなく、付着した汚れも取り除きましょう。
カワサキ ZRX1200Sの買い取りに際して注意したいこと
買い取りに出す時期や準備が不適切だと、高く買い取ってもらえなかったり、損したように感じたりすることもあります。バイクの買い取りに際しては、以下で紹介する点に注意しましょう。
需要の高い時期に売却する
バイクの売却に適したシーズンは、冬の終わりから夏になる前あたりまでです。時期を外すと同じ条件のバイクでも価格が下がりやすくなるため、高く買い取ってほしいならこの時期に売却しましょう。
春になったらツーリングしたいと考える人が増えるため、春の需要に備えて2月や3月はバイクの需要が高まってくる時期です。特にツーリング向けモデルであるカワサキ ZRX1200Sの売却を考えているなら、ツーリング需要のあるシーズンは見逃せません。
また、夏休みの需要に備えるため、4月や5月も比較的高く買い取ってもらえる傾向があります。
査定時は純正パーツをそろえる
自分だけのカスタムを楽しむ人も多いバイクですが、買い取りの際にカスタムが評価されるとは限りません。自分の気に入っているカスタムが、必ずしも万人受けするとは限らないからです。
人気のパーツでカスタムしている場合は、プラス評価になる可能性もありますが、取り外した純正パーツの分だけ金額が下がるおそれもあります。
査定に出す際は、純正パーツをそろえておきましょう。カスタムした箇所を純正パーツに戻せるなら理想的ですが、時間や費用がかかるため、元にするのが難しい場合は、取り外した純正パーツも一緒に査定に出しましょう。
車検と税金の支払いに気を付ける
総排気量250ccを超える大型バイクは自動車と同様、定期的に車検を受ける必要があり、カワサキ ZRX1200Sも該当します。
車検が切れていても買い取ってもらえますが、近々手放すバイクの車検の有効期限が近づいている場合は注意しましょう。車検の残り期間分に応じて買取価格がアップするとは限らないため、車検を受けると余計な費用を負担する結果になるかもしれません。
また、軽自動車税(種別割)にも注意しましょう。軽自動車税は、毎年4月1日時点の所有者に対して課せられ、軽自動車、二輪の小型自動車、原動機付自転車、小型特殊自動車が対象です。
すでに買い取られていても、4月1日時点で所有者登録されていると、税金の支払い義務が発生します。
余計な費用負担を避けるため、バイクを買い取ってもらうときは、車検や税金の納付時期も考慮するようにしましょう。